When the Music's Over

音樂の話とゲームの話

bandcamp daily: April, 2021

bandcamp daily のまとめをやるぞ!と決めたくせに、 7 月になってもまだ 3 月分までしかまとめ記事を書けてゐない。 それどころか、bandcamp daily のチェックすらおざなりになりつつある。 いや、一應、ほとんどすべての記事を見てはゐるのだが、 毎日となると仕事みたいになって厭だし、 そもそも daily と謳ってる割に更新のない日がちょこちょこあるので、 ついついチェックをサボってしまふのだ。 今日も、たまってた分チェックするか!と思ったら、なんと半月もチェックをサボってゐたことが發覺してしまった。 己の怠惰さに呆れるばかりだが、まあ怠惰なのは今に始まったことでもなし、 その報ひは己の人生でたっぷり受けてゐてこれなのだから、これからも改まることはあるまい。

しかし、3 月分とまとめると多くなるから、といふ理由で分割したはずなのに、 改めて見ると 4 月分で心を惹かれたものはかなり少ない。

なんたって、メモしてある最初の記事は 4 月 12 日付の A Guide to the Extensive Musical Legacy of Mills College と題された Mills College の特集記事なのだが、 なんでこれをメモしてあるかって、ほとんど持ってるやつだからなのだ。 多量に持ってゐるくせに、Mills College がどんなところなのかはよくわかってゐないのだが、 どうも、おれが好んで買ってゐるアーティストたちが教鞭を執ってゐたやうですね。

この記事に列擧されてゐるもののうち、知らなかったもので、更に感嘆したのは "Blue" Gene Tyranny の Trust in Rock

いやもう、さすが Unseen World! 聽き始めてしばらくは、「なんだ、別に普通のロックぢゃん」と思ってゐたのだが、 最初の曲から 20 分もあるのだ。 20 分あるやうな曲調ぢゃないのに。

と思ってゐたら、いつの間にか、その普通のロックがミニマル・ミュージックに変貌していく。 でも、ホントにミニマルになるわけではない。普通のロックの儘、ミニマル化していくのだ。

これにはたまげましたね。こんな作り方をされたミニマルがあったとは。 どうせならレコードでほしいんだけど、送料が高すぎる…。 CD なら meditations で安く手に入るしなあ。

4 月 16 日の特集記事The Shortlist, March 2021: Gentle Jazz, Chill Rap, Lo-Fi Soul & Moreからよかったのはデビュー・アルバム 2 つ。

1 つ目は Figmore の Jumbo Street

ローファイなソウル。でもこれ、改めて聽くとどうってことないな。 なんでわざわざメモしておいたんだ。當事の自分に問ひたい。

もう 1 つは Korea Town Acid の Metamorphosis

ヒップホップ不感症のおれが珍しく氣に入ったアルバム。 まあ、ラップ入ってる曲の割合がそんなに高くないから氣に入っただけかもしれない。

4 月 23 日の特集 Essential Releases: Afrobeat, Avant-Garde Rap, Ambient Folk and More で紹介された Pink Siifu の Negro Deluxe は、その名の通り昨年リリースされた Negro のデラックス版。 なんと曲數が倍に膨れ上がってゐる。 フィジカルでのプレスがないのは寂しいけど、去年のやつ買ってなければ斷然お得。 去年のやつ買ってたとしても、まあ $14 ならそれほど痛手ではないかな。

4 月 27 日は今年 2 月に亡くなってしまった Ghédalia Tazartès の特集記事。 Tazartès はずっとクオリティ落とさず作品を作り續けてくれた人なので、亡くなってしまったのは悲しい。 しかし、この記事を見るまで知らなかったんだけど、旧譜はどれもこれも CD やレコードとジャケ違ふのね。

同じく 4 月 27 日の特集 The Best Experimental Music on Bandcamp: April 2021 で氣になったのは 2 つ。

1 つ目。Charmaine Lee の KNVF

すばらしい。最高。かういふのを求めてたんだ。

bandcamp の experimental 枠で紹介されるやつって、experimental とされてゐる割に、大人しいものが多いといふか、 いまいちピンと來ないのが多いんだけど、 これは懷かしい感じで實にいい。experimental として紹介されてゐるものに懷かしいは褒め言葉にならんだらうが。

でも、このアルバムは、例へば昔の大友良英が好きな人とかにはたまらんのではないか。 ターンテーブルものとかのあれですよ。

聲が入ってゐるのも個人的には評價ポイントで、昔からヴォイス・パフォーマンスもの大好きなんですよ、私。 最近、かういふ方向のやつちっとも聽いてなかったから、今でもかういふのがちゃんとリリースされること自體が喜ばしい。 單純におれがちっとも追へてゐないだけ、って話かもしれないが。

もう 1 つは Prolaps の Ultra Cycle Pt. 1: Vernal Birth

vol. 2 も出てて、それは 6 月の bandcamp daily で紹介されてゐたので、そっちも改めて紹介することになるかもしれない(未聽)。 かういふ、高速のぐちゃぐちゃなテクノ大好き。 もっとたくさん下品な音を入れてほしい。 そしておれの腦を切り裂いてほしい。 おれは腦味噌をズタズタに陵辱されたいんだ。

4 月 28 日の The Best Jazz on Bandcamp: April 2021 でよかったのは Malnoia の Hello Future

弦樂とジャズの融合、と bandcamp の解説文にはあるが、まあその通り。 それ以上のものがあるわけではないし、普段は軟弱と切り捨てる感じの音樂なんだが、 なんとなく氣に入ってしまった。やっぱバスクラ入ってるからかな。

4 月 28 日の album of the dayDawn Richards の Second Line のレヴュー。

あまりにジャケがダサいので、あんまり聽く氣になれなかったのだが、 ジャケだけで敬遠するのももったいないので聽いてみたら、いやあ、いいぢゃないですか。

EDM のタグがついてるけど、おれからしたら、こりゃあハウスだ。 確かに歌入ってるけど、普通にハウスとして聽ける。 ラップもあるが、全く氣にならない。 ハウスだけでなく、ソウルとしていい曲が入ってるのも嬉しい。 あとはジャケさへよければ…。 いや、でも逆にレコードで買ふ氣になれないから、ありがたいかもしれないな。 International Anthem のレコードとか、ジャケはかっこいいわ色ついてるわ bandcamp 限定だわで、おれから無駄な送料を吸ひまくってるもんな。くそ。 もっとジャケダサくして色も黒だけにしてくれ!

bandcamp daily: March, 2021

といふわけで、3 月分である。 4 月分もまとめるつもりだったが、3 月分だけでけっこうな量になったので、 以降は 1 ヶ月毎にまとめて紹介することにしたい。

量が多くなったとは書いたが、3 月の前半は不作で、 これといって耳に殘るものはなかった。

3 月で初めて氣になったのが、3 月 15 日の album of the day で紹介された DJ Black Low の Uwami だ。

音、リズムともに實にアフリカらしいのだが、上物は Plastikman が使ひさうな輕いポコポコした音を選んでゐるのが面白い。 スクエアなリズムの上に乘せれば簡單にテクノとして成立してしまひさうなのに、 凝ったリズムがテクノの枠に囘收することを妨げ、獨特の音像を作り上げてゐる。 ちょっと前までのアフリカの音樂は、 いかにもチープで、後進國であることを感じさせるものが多かったが、 近年はアフリカの獨自性を保持しつつ、音の響き自體も現代的になってきてをり、 面白い音樂がどんどん生まれてゐる。 いろんな音樂が聽けて嬉しい限りだ。

3 月 17 日の album of the day で紹介された Jane Inc の Number One は、 ディスコ風味のポップスで、普段ならちょっと聽いて閉じてしまう類のものだ。

にも拘はらず、これを取り上げるのは、あまりに間拔けな音が多量に入ってゐるからである。

いや、實際、あらゆる音が洗練されるこの現代において、 こんなアホな音が滿載の音樂はありさうでなかなかありませんよ。

音自體は間拔け極まりないが、當然ながら曲はしっかりしてゐて、 音を選べば、ドリーム・ポップの名作になるのでは?とすら思はされる。

まあでも、ドリーム・ポップなら、こんなのはごろごろ轉がってますからね。 敢へてこの音を使ったことが、あまり類を見ないアルバムになってゐる所以であり、 ただのドリームポップだったら絶對買ひませんね。 ドリーム・ポップ、好きぢゃないし。

3 月 22 日の album of the day では Guedra Guedra كدرة كدرة のデビュー作 Vexillology が紹介された。

Guerda Guerda はモロッコの人だが、これまたモロッコ音樂と云はれて想像するやうな典型的な音樂を、 現代的なものにアップデートしたものがこのアルバムにはぎっしり詰まってゐる。

おれは古い人間なので、 モロッコなんて云はれるとどうしたって Brian Jones の The Pipes of Pan at Joujouka を想起してしまふのだが、 このアルバムで聽ける音樂は、間違ひなくさういったモロッコの傳統的な音樂で構成されてゐるのに、 リズムの扱ひを現代的にすることで、「傳統」といふ言葉から避けがたく想像される古臭さを拂底してゐる。

かういった、傳統的な音樂を取り込んだ音樂が、これまでになかったわけではない。 が、さういったものはそれこそ Said の云ふ「オリエンタリズム」感溢れるものばかりで、 根本的なところで、北半球の匂ひが拭ひ難くこびりついてゐた。 Muslimgauze なんかがその典型だ(Muslimgauze は Muslimgauze で好きですけども)。

でも、最近は實際にその國の人たちが、自分たちで自分たちの傳統をアップデートしたものがたくさんリリースされるやうになった。 オリエンタリズムを一概に惡いと云ふつもりはないが、 まあ、それはもうたくさんあるので、 傳統を知る當人たちによるアップデートをもっと聽いてみたいといふのが正直なところだ。

3 月 24 日の album of the day で紹介されてゐた El Michels Affair の Yeti Season はなんとも形容し難いアルバム。

El Michels Affair でググると「インストファンクバンド」と書かれた商品ページがいくつか引っかかるのだが、 インストファンクを期待して聽いた人は、すぐ閉じてしまふのではないか。

ググって引っかかる言葉の中には cinematic soul といふものもあるが、 こちらのはうがいくらか正しく El Michels Affair の音樂を形容しているかもしれない。

とはいへ、クラブ受けがよささうなイタリア映畫のサントラなんかではなく、 インド映畫のサントラに入ってさうな、所謂ボリウッド的なものばかり。 ファンク要素どこっすか?

しかし、この氣の拔けたジャケと音樂はなんとなく癖になる。 買ふかどうかは微妙なラインだが、ほかではあまり聽けない珍しい音樂であるのは確か。

El Michels Affair よりストレートにファンク要素を感じられるのが 3 月 25日の album of the day で紹介された Izy のデビュー・アルバム Irene

ギター、ベース、ドラムのシンプルなスリー・ピース・バンドだが、 3 人全員によるコーラスも大袈裟でないのが新鮮だし、 ソウルとしての新しさはないものの、 曲はどれもストレートなソウルで、 凝ったものばかりの昨今のソウルの中にあって、 清涼劑のやうに爽やかにソウルの魅力を届けてくれる。 飽きずに何度も聽ける名盤。これからの季節にもちょうどいい感じ。

まさか Pharoah Sanders が Floating Points とアルバムを作るとは思はなかったが、 やっぱり話題になるんですね。3 月 26日の album of the day でばっちり紹介されてゐた。

ただまあ、Floating Points って、あんまり好きぢゃないんですよね。 いや、好きぢゃないって云ふと語弊がある。 惡くはないけど、別に好みぢゃないといふか…。 だって、別に新しいとこなくないですか?

そんなわけで、Pharoah Sanders と組んだこれも聽いてはみたけど、うーん。 何度も繰り返し出てくるテーマっぽいのは大したことないし、 音樂的には完全にアンビエントで好みから外れまくりだし(もっとテクノしてくれていいのに!)、 わざわざ London Symphony Orchestra まで迎へてご苦勞なことだとは思ふが、 たったこれだけのために LSO 雇ったの?と問ひたくなる。 ともすれば莊嚴と云へさうな音樂なので、名盤扱ひされる氣がしてならないが、 Pharoah Sanders らしさはあっても Pharoah Sanders のよさは出てないし、 Floating Points と LSO はらしさすらなく、がっかりさせられたアルバムだった。

3 月 29 日の記事 The Best Dance 12” Singles on Bandcamp: Feburary/March 2021 で紹介されてゐた Natalie Slade の Control Remixes は、聽いたときにちょっとした驚きがあった。 リミックスって、テクノっぽくなるのばっかりぢゃないですか。 なのに、それにあまりにヴォーカルがマッチしてゐたので、こりゃすごいなと思ったんだけど、 オリジナル版 を聽いてみたら、なんだもともとさういふ音樂なんぢゃないか。

といって、さっきの Pharoah のアルバムみたいにがっかりしたわけではなく、 寧ろオリジナル版のすばらしさに感嘆した。 すごくないですか、このアルバム?

昨年のリリースなので、ググると ele-king の記事なんかも引っかかる。 つまり、おれが情弱だったってことですね。 普段はあんまり氣にしないけど、このアルバムはもっと早く知っておきたかった。くそ。

で、このアルバム、プロデュースはなんと Hiatus Kaiyote のキーボード奏者 Simon Mavin。 ベーシストの Paul Bender も何曲かベース彈いてをり、なるほど先進的な音樂になってるのも納得。 デビュー作なのに豪華だな、と思ったけど、 冷静に考へたら Hiatus Kaiyote だってまだ 2 枚しかアルバム出してないんだった(もうすぐ 3 枚目出るけど)。

收録されてゐる曲のタイプは多岐に亘るが、 それらすべてをソウルとしか云へない氛圍氣に仕上げてしまふ Natalie Slade のヴォーカルが何よりすごい。 バッキングだけならソウルとは思へない曲だらけなのに、Natalie Slade のヴォーカルがあると完璧にソウルになってしまふのだ。 このアルバムを聽いて以來、ソウルの本質って何なんだらうと考へさせられることが多くなったほど。

このアルバムそれ自體もすばらしいが、 今後のソウル・ミュージックの發展を期待させてくれる點も嬉しい。 いやあ、優れたソウルのアルバムがたくさんリリースされてありがたいことですな。

3 月 29 日の album of the daySpeaker Music の Soul​-​Making Theodicy の紹介だった。

昨年リリースのアルバム Black Nationalist Sonic Weaponry は かなり話題になったアルバムで、 おれも初めて聽いたときは、昔の Autechre を髣髴とさせる脱臼した感じのリズムにグッときたものだが、 殘念ながら、このアルバム、何度も聽きまくってると飽きてくるんですよ。ワンパターンだから。

で、今囘の EP Soul​-​Making Theodicy でその思ひは一層強くなってしまった。 こいつ、このリズムしか作れねえのか?

先ほど、昔の Autechre みたいと書いたが、Autechre は同じリズムの曲を作るなんてことはしなかった。 いろんな方法でわれわれをガクガクさせてくれたし、 最近はまた新たな地平を切り拓きつつある(昨年の SignPlus の音の擴がり!)。

なのに、Speaker Music は昨年のアルバムも今囘の EP もずーっと同じリズム。 最初は新鮮だけど、それだけなんだよなあ。 かっこいいよ。かっこいいけど、同じことばっかやられましても…。

3 月 30 日の album of the day では The Alchemist がプロデュースした Armand Hammer の新作 Haram が紹介された。

去年の Shrines から一年も經ってないのにもう新作!

ヒップホップらしからぬ、抑制の利いたグルーヴ感のないクールなバッキングが特徴的な Armand Hammer だが、 このアルバムもさうした空氣は健在で、とにかく主張がうるさく、その所爲なのかバッキングが適當なものの多い凡百のヒップホップと違ひ、 ぼけーっと聽いてゐて苦にならないのがいい。 逆に、ヒップホップ聽きてえ!といふ欲望を滿たしてはくれないかもしれないが、個人的には全然あり。 普段からヒップホップ聽きてえ!と思ふことがほとんどない人間です故。

3 月分はこんなとこかな。前半はいまいちだったけど、後半にいいアルバムがたくさんあったので滿足。 4 月分以降はまた今度。 こんだけ拔粹してるにも拘はらず、量が多すぎてまとめるのも一苦勞なんです…。 メモばかりがどんどん増えていく日々。

Willem Breuker Kollektief

前囘の記事の最初に Chris McGregor's Brotherhood of Breath のことを書いた際、 大勢で明るいフリージャズをやってゐるバンドが好きだ、と書いた。 オランダの即興集團 Willem Breuker Kollektief (以下、WBK)もさうしたバンドのひとつである。

上に貼ったのは、恐らく 2004 年に來日し、SuperDeluxe で行はれたライヴの映像である (動畫に全く詳しい情報が書いてゐないため推測だが、 何度も足を運んだ SuperDeluxe を見間違へるとは思へない)。 歌入りの曲はライヴでは珍しくないが、 WBK の全體的なレパートリーの中では少ないはうなので、 この映像だけで WBK ってこんなバンドなのね、と判斷されると困るが、 この莫迦々々しくも愛らしい空氣は、まさに WBK のものであり、おれはこの映像が大好きなのである (もともとは Hunger! といふアルバムに收録された曲で、1922 年に書かれた曲のカヴァー)。

唐突に WBK のことを書く氣になったのは、2017 年に發賣されたボックスが、なぜかセールになってゐたからだ。 11 枚組で 50 ユーロ! 日本なら送料込みで 75 ユーロほどだ。およそ 1 萬圓ぐらゐ。安い!

このボックス、廃盤が多い(上に廃盤でないものも日本にはちっとも入荷してこない)ために入手が容易とは云へない WBK の音源をどかっと入手できるだけでなく、 既發表、未發表の曲を織り交ぜた上、リマスターまで施されてゐる、なんともお買得なボックスだ。

と云っても、WBK のことを知らない人にとって、いきなりボックスを買ふのはハードルが高いだらう。

幸ひにして、WBK の映像は公式にたくさんアップロードされてをり、 YouTube の彼らのチャンネルから簡單に見ることができる。 WBK のことをよく知らないなら、最初はこのドキュメンタリーなんかはいかがだらうか。

WBK が、他のフリージャズのバンドと違ふのは、 ジャズばっかりやってゐるわけではないといふところ。

上のドキュメンタリーでも Gershwin の Rhapsody in Blue や Satie の Parade を演奏してゐるし、 Leroy Anderson の The Typewriter のカヴァーが入ったアルバムもある。

オランダのフリージャズと云へば、Misha Mengelberg と Han Bennink の 2 人が有名で、 Willem Breuker の知名度はどうしても一段落ちる。 Misha Mengelberg と Han Bennink の 2 人はなんといっても Eric Dolphy の Last Date に參加してゐるのがでかいし、 ICP Orchestra だけでなく、Derek Bailey を始めとするインプロヴァイザーたちとの共演も多い。

翻って、Willem Breuker は ICP の創立メンバーの 1 人であるにも拘はらず、 早々に ICP と袂を分かち、その後はずっとほぼ Kollektief 一筋。 作品も自身の BVHaast からのリリースばかりだし、 音樂性も ICP に比べて惡く云へば中途半端だ。

ただ、中途半端といふのはフリージャズだとかインプロヴィゼーションといった視點から見た場合の話であって、 Breuker がライヴでやってゐた、演劇性の強い音樂といふ枠で捉へれば、 中途半端さを感じるやうなことはないし、それが WBK の魅力でもある。 それに、だからといって即興演奏が蔑ろにされてゐるわけでもなく、 寧ろ Willem Breuker は即興演奏に厳しい人だった (どこのインタヴューで讀んだのか忘れてしまったが、そんな話をしてゐるインタヴューを讀んだことがある)。

ICP Orchestra のアルバムも樂しいが、WBK のアルバムはもっと樂しい。 ジャズのことなんて知らなくても樂しめる WBK、この機會に聽いてみてはいかが?

bandcamp daily: January ~ February, 2021

せっかくマメに bandcamp daily をチェックしてゐるので、 氣に入ったやつをちょいちょい紹介していくことにする。 今囘は 2 月分までのまとめ。

まづは 1 月 5 日の The Real Swinging London: The Legacy of Brit Jazz から Chris McGregor's Brotherhood of Breath の Eclipse at Dawn

いや、まあ、このアルバムは別に bandcamp daily で知ったわけではないんですけど、Chris McGregor's Brotherhood of Breath 大好きなんですよね。 Chris McGregor's Brotherhood of Breath の何がいいって、日本の East Asia Orchestra とか渋さ知らズみたいなお祭り感あふれるフリージャズだってところ。 かういふ、大勢で明るいフリージャズやってるバンドって聽いてるだけでウキウキしてくる。 フリージャズなのにえげつなさをあんまり感じさせないところもいい。 かういふのからジャズに入るってのもいいんぢゃないですかね。

1 月 13 日に紹介されたのは Gerry Weil の The Message

Gerry Weil はオーストリア出身、ベネズエラ在住のジャズ鍵盤奏者。 このアルバムは 1971 年にリリースされたものの再發版で、 なんでも Miles Davis の Bitches Brew に觸發されたものらしいが、 Bitches Brew のやうなドロドロファンクではなく、 カラッと明るいラテン・ジャズ。 オルガンとエレキギターの音がいい。

同じく 1 月 13 日の記事、Meet The Labels Changing the Sound of Electronic Music in Thailand で紹介されてゐた Mogambo のデビュー EP、Cobra कोबरा もよかった。

特に新しさがあるわけではないが、サイケなアンビエント・テクノっていいよね、と再確認。 タイならでは、みたいな要素はほぼ感じられないが、まあ、Nyege Nyege なんかが特殊なだけでせうな。 Nyege Nyege みたいなレーベル、もっとたくさん出てきてほしい。

1 月 27 日の The Best Experimental Music on Bandcamp: January 2021 では Roland Kayn のアルバムが 2 枚紹介されてゐた。遺作の Matego はなんと無料!  Roland Kayn の bandcamp はかなりハイペースでリリースがあるし、 マスタリングはほぼ Jim O'Rourke だし、電子音樂好きは要チェックですよ。

1 月 29 日付の Warped Tape Noise, Hummed Pop Hits, Homespun Jazz-Pop, and More からは 既に Ben Varian の One Hundred Breakfasts with the Book を紹介した。

2 月 5 日はなんと Loren Connors 特集!!!

幽玄といふ言葉がぴったりな、唯一無二のギタースタイルを確立してゐる Loren Connors のアルバムはどれもこれもが名作だが、 Loren Connors を聽いたことがない、といふ人には Kath Bloom とのアルバムがおすすめ(歌入りなので)。 殘念ながら bandcamp にはないので、 Suzanne Langille とやってる Hell's Kitchen Park でお茶を濁しておきます。 ヴォーカルなしでもオッケーな人には、The Departing of a Dream Vol. III: Juliet あたりがいいかな。

2 月 11 日には The Heliocentrics 特集が組まれてゐる。 まあ、The Heliocentrics については先日書きましたんで、追加で書くことは特にないっす。

2 月 12 日の album of the daySun Kin の After the House

アルバムのタイトル通り、「ハウス以降」を感じさせるのがグッド(さういふ意味でつけたのかどうかは知らないが)。 單にハウスにヴォーカルを載せただけでなく、輕やかかつ淡い音を使ふことで良質なポップスに昇華してゐるのが見事。 2 曲目とか、ジャズっぽいピアノも入っててすんごいお洒落。現代ポップスだなあ。

2 月 16 日の album of the day で紹介されてゐるのは、 Kìzis の Tidibàbide / Turn。 36 曲入りの大作である。

いろいろなジャンルの音樂が入ってゐて、一口にかういふアルバムと説明することはできないが、 全體を通してヴォーカルワークに非常に工夫が凝らされてゐる。 ソウルっぽいもの、アフリカっぽいもの、ヒップホップっぽいもの、普通のポップス、チープなシンセもの、 コラージュもの、ニューウェーヴなどなど、 1 つのアルバムにまとめるには無茶なジャンルの音樂が入ってゐるのに、 ヴォーカルワークだけでまとまりを與へてゐるのがすごい。

2 月 25 日は bandcamp daily 2 囘目 となる Sun Ra 特集。 前囘は 2017 年だったらしいが、そのときから bandcamp で買へる Sun Ra のタイトルは 50 枚以上増えたんだとか。 まあね、Sun Ra のアルバムって山ほどあるからね。

Sun Ra を聽いたことがないなら、まづは Space is the Place(サントラ版) がおすすめ。代表曲てんこ盛りだし、いろんな Sun Ra があるけど、基本はこんなのだってのがよく傳はるアルバムなので。

同じ 2 月 25 日の album of the dayJ Jazz Volume 3: Deep Modern Jazz from Japan のレヴュー。

恥づかしながら、BBE からこんなコンピが出てるなんて知らなかった。 BBE が出すアルバムは、いまいちおれの嗜好から外れてゐて、 Mingus の Jazz in Detroit ぐらゐしか買った記憶がないから、 ちゃんとチェックしたことがなかったのだ(言ひ譯)。 相澤徹の Tachibana まで出てるぢゃないですか。

日本のジャズはフリージャズばかり聽いてゐて、かういふスタンダードなジャズはスルーしてゐたのだが、 不勉強を恥ぢ入るばかり。どれもこれもめーちゃめちゃかっこいいぢゃあないですか。

もちろん、1 バンド 1 曲だから、最高の曲ばかりがずらずら竝ぶのは不思議なことでないのだが、 それにしたって傑作揃ひ。 日本がジャズ大國であることを痛感した。 データで買ふならなんとたった 8 ポンド。安すぎる。 まあ、レコードは 30 ポンドしますけど…。

ほんとは 4 月分までまとめて書かうと思ってゐたのだが、分量が多くなりすぎたので今囘はここでお仕舞ひ。 3, 4 月分は、また近日中に公開できるでせう。たぶん。

The Heliocentrics

この歳になってもせっせと新しい音樂を探し續ける動機は、 「聽いたこともないやうな音樂を聽きたい」といふ、至極單純なものである。

が、そんなものはさうさう見つからないし、さうでなくとも面白い音樂は山ほどリリースされる。 さうして普段聽くものは、「既に好きだとわかってゐる音樂で、少し新しいところがあるもの」ばかりになる。

といって、新しいところがないものは聽かないのかといふと、別にそんなことはない。 そんなことはないが、新しいところがないものはどうしても基準が高くなり、 わざわざ買って聽くには至らないものがほとんどだ。

その厳しい基準を易々と超えてきたのが The Heliocentrics だ。 初めて聽いたときに思った。あ、これはおれの好みにドンピシャぢゃないか、と。

The Heliocentrics の音樂ジャンルは、ざっくり云へばクラブ・ジャズである。

普段、おれはクラブ・ジャズはほとんど聽かない。 なぜって、大體どれもおんなじだからだ。 クラブ・ジャズはモダン・ジャズのやうにアドリブ重視ではなく、 ジャズ・ファンクやソウル・ジャズの流れに位置する、 ジャズの持つダンス・ミュージックとしての側面を強調した音樂なので、 はっきり云ってしまへば、音樂的な刺戟に乏しい。 好みの音樂ではあるんだけど、既に新しいものがほとんど生まれないジャンルだ。

そんな中で、The Heliocentrics を特別扱ひしてしまふのは、なんたってサイケだからである。

このサイケ具合! 最後のはうにちょろっと FZ の Willie the Pimp のリフが入ってくるのも憎い。 え、ジミヘンですよね?みたいな曲もある。 まあ、これらはクラブ・ジャズといふよりかなりロック寄りだけど (Pretitleのサイケさとかもう最高)、 そもそも The Heliocentrics はコラボもののアルバムも多く、クラブ・ジャズ一邊倒ではない。 ヒップホップだってお手の物だ。

コラボの相手は實に澁く、エチオ・ジャズの創始者 Mulatu Astatkeペルシャやアフガニスタンといった中東の音樂とジャズを融合した Lloyd MillerFela Kuti ばりのアフロビートを Fela Kuti よりシンプルに聽かせる Orlando Julius (しかもおれの大好きな JB の The Popcorn に入ってる曲のカヴァー!)なんて具合に、 名前だけは知られてる、正道からちょっと外れたジャズ・ミュージシャンばかり。 それでゐて、全部かっこいいんだからすごい。

昔、イタリアに Plastic といふレコード・レーベルがあって、 そこがちょこちょこサイケなジャズ・ファンクのコンピを出してくれてゐたので、 せっせと買ひ集めてゐたのだが、 The Heliocentrics は Plastic の中でもおれの好きだった曲ばかりを集めたやうなバンドなので、 このジャンルに對する欲望はもうすっかり滿足してしまった。 寧ろ、おれがなぜクラブ・ジャズにそれほどのめり込めないのかがわかってしまった。

足りないのは、サイケだったんだよ!!!

Telemetric Sounds

Telemetric Sounds

  • アーティスト:Heliocentrics
  • 発売日: 2020/09/11
  • メディア: CD
Infinity of Now

Infinity of Now

  • アーティスト:Heliocentrics
  • 発売日: 2020/02/14
  • メディア: CD

30-day song challenge

世間の流行などにはとんと疎いので今さら知ったのだが、30-day song challenge なるものがあるさうですね。 1 日 1 つ、お題に沿った歌を舉げるチャレンジで、twitter で流行したらしいが、 ブログでネタにしてゐる人もゐる。

わざわざ自分が書かずとも、この程度のことは誰かが書いてゐるだらう、 との思ひが邪魔をし、 音樂の話をあまり積極的に書くことができずにゐるので、 ここはひとつ、それを題材に書いてみようかと思った。

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で、ひとつ目のお題、 a song you like with a color in the title を見て、 色なら Mingus の Orange was the color of her dress, then blue silk かな、 いやでも a color ぢゃなく two colors になっちゃってるな、とまで考へて、 もっと根本的な理由で、それ以降をやる氣が失せてしまった。

だって、そもそも Orange was the color of her dress, then blue silk は song なのか?

おれの英語力は人樣に誇れるやうなものではないが、それでも、song を「曲」と譯してしまふのには違和感がある。 だって、例へば Beethoven のどの曲が好き?って英語で訊くとして、 「Which Beethoven song do you like the best?」とは訊かんだらう。 Beethoven song って云はれたら、第九しか思ひ浮かばないよ。 Beethoven の「曲」といふなら、piece とか work とかでせう。

一旦氣になってしまふと、もうだめだ。 音樂には歌が入ってゐるもの、といふ固定觀念が無批判に世間で共有されてゐるのかとげんなりする。

もちろん、實際にはきっとそんなことなくて、 song と書かれてゐても歌の入ってゐない曲と歌の入ってゐる曲を區別なく選んでゐる人だってゐるだらう。

でも、さういふ話ぢゃないんだよ。 なんで song って單語にして、それが受け容れられてるの?って、どうしても考へてしまふ。

おれは、仕事をしてゐないときはほぼ音樂を聽く生活を送ってゐるが、 その中で、歌の入った曲が流れる時間は、かなり少ない。 歌の入った曲の多くは單純な造りをしてゐて、 何十囘と聽かずとも腦に記憶され、そのためにローテーションから外されるからだ *1

それに、何度も書いてゐるやうに、 おれは「歌詞」といふものにほとんど注意を拂ってゐない。 だから、歌のある音樂だらうと歌のない音樂だらうと、 そこに大きな差はなく、 だからこそ、單純な曲の多い歌入りのものはあまり聽かなくなってしまった。

もう 1 つ、現實的な問題もあって、 おれは歌の入ってゐない曲のタイトルが全然憶えられないのである。 クラシックの曲なんてひどいもので、 正直、誰の曲かすらわかってゐない曲がたくさんある。 指揮者や演奏者ごとにまとめて聽くからだ。 例へばこの前、Untitled Goose Game といふゲームを友だちに誘はれてやったのだが、 「あ、この BGM 知ってるぞ」とは思ったものの、 それが Debussy の Minstrels であることは、 うちにあるピアノ曲集をいくつか聽くまでわからなかった *2

だから、このチャレンジのやうに、お題を與へられたとして、 曲自體は頭の中に流れるが、それがなんといふタイトルなのかはわからないことが多い。

もしかして、song 縛りなのは、おれと同じやうに、 歌が入ってないとタイトルぱっと云へないよ!って人が多いからなんですかね。 だとしたら、世間は思ったより親しみやすいものなんですが。

*1:買ったものを滿遍なく聽きたいので、おれはローテーションを組んで音樂を聽いてゐる。

*2:Untitled Goose Game のサントラとして Debussy を使ふにあたっての工夫は、 The Verge の記事 に詳しい。

Ben Varian: One Hundred Breakfasts With The Book

少し前の記事に年始は少し忙しかったと書いたのだが、 何をしてたって、昨年の新譜をチェックしてゐたのである。

といふのも、昨年はクラシックばかり聽いてゐて (ボックスで買って、全部聽き込む所爲)、 新譜といふものをほぼチェックしなかったのだ。

音樂好きとして、これはいかんと思ひ、 年末から年始にかけて、いろいろなところで發表される best of 2020 に目を通し、 氣になるものをチェックして、とやってゐたら、えらく時間が經ってしまった。

毎年、一番ありがたいのは Boomkat のランキングで、 これの何がありがたいって、Boomkat がランキングを出すわけではなく、 Boomkat がいろんなアーティストにランキングを訊いて、それを發表する形式であることだ。

best of 2020 のやうなランキングを發表するのは、大抵が音樂雑誌かレコード屋のサイトで、 音樂雑誌もレコード屋も一人でやるものではないから、 そこで發表されるランキングは、合議制によるものといふか、 どうしても「多くの人に好まれるもの」が載りやすくなる。

でも、Boomkat のものは個人のランキングの寄せ集めなので、 知らないアルバムがわんさか出てくる。これは實にありがたいことだ。

例年は自分の好きなアーティストのランキングだけ見るのだが、 今囘のものは新譜チェックをサボってすみません!といふ思ひも込めて、片っ端から見て行った。

うん、まあ、無理。多すぎる。

で、途中で諦めたんだけど、たくさんチェックすると、それだけでわかることもある。 おれが氣づいたことの 1 つは、「もうリイシューもの以外は bandcamp だけチェックしとけばよくね?」である。

そんなわけで、今年はそこそこ熱心に bandcamp daily をチェックしてゐる。

そんなおれの、今のところ今年一番のおすすめがこれ。

このアルバムのなにがすばらしいといって、その 70 年代エミュレーション技術だ *1

といって、70 年代に發表されてゐれば全く違和感なく溶け込むかといふと、そんなこともない。

その 1 つの原因は、このアルバムは 1970 年(1968 年ぐらゐかもしれない)から 1978 年ぐらゐまでを包括的にエミュレートしてゐるからだ。 1978 年にリリースされるにはちと古いし、1970 年にリリースされるには新しすぎる。 さういふ、70 年代のどこ、と明確に決め難いアルバムなのだ。

そしてもう 1 つの原因は、エミュレート技術が高すぎること。

このアルバムは、聽いてゐて「さうさう、70 年代の音樂はそこでさういふ音が入るんだよ!!!」 と感じ入る瞬間がたくさんあるのだが、 さういふエッセンスを拔き出せるのって、當事者ではないんだよね。 傍目八目といふ言葉があるけれど、 このアルバムは高い分析力によって切り取られた 70 年代エッセンスの詰め合はせなので、 70 年代に作らうと思って作れるものではない。 さうした部分は、大滝詠一の音樂に似たところがある(比べるには大滝さんが偉大すぎるけれども)。

Wouldn't It Be Nice の輕いプログレ感(The Beach Boys のカヴァーではない)。 Portraits & Statues のモンド感。 ギターのカッティングとキメがいかにもな Teardrop。 いかにもといへば、Goodbye Scoundrels のギターや I'm Listening のキーボードはあんまりにも 70 年代すぎて思はず笑ってしまふほど。 全體的になんらかの樂器がメロディに寄り添ってゐるのも、現代ではあり得ず、愛ほしい。

Ben Varian はこのアルバム以外にもいろいろアルバムを出してゐるが、これがダントツでいい。 ほかのはどうしても、個人録音の限界が感じられる。 個人録音や宅録が惡いと云ひたいわけではなく、 Ben Varian の高いエミュレート技術は、やはりそれなりの環境や技術がなければリアライズできないもので、 このアルバムは Johnny Kosmo といふ專門のエンジニアがついてゐることが大きいやうに思ふ。

録音の登場以降、音の響きが音の流れと同じく重要な要素になった、といふ見解は何度も書いてゐるけれども、 Ben Varian のアルバム群は、それを實感させてくれる好例である。 假令、曲自體が 70 年代風であっても、音が 70 年代風でなければ、70 年代っぽく聞こえはしないのだ。 Ben Varian のこのアルバムと他のアルバムを聽き比べれば、それがよくわかる。

70 年代のポップスが好き!といふんでなければ、このアルバムはピンとこないかもしれない。 だから、萬人に向けておすすめできるわけではないし、萬人に理解されるアルバムでもないだらう。 でも、さういふのをさらっと紹介してくる bandcamp daily は要チェックですよ。これだけは間違ひない。

*1:直接は關係ないのだが、岡村靖幸の Super Girl といふ曲 ──City Hunter のやつ──は、もう曲名からも明らかだが、非常に優れた Stevie Wonder エミュレーションなのでは?と最近氣づいた。いやまあ、エミュレーションといふほど Stevie Wonder なわけではなく、Stevie Wonder 要素多いっすね、ぐらゐのものだが。

Path of Exile: EK miner in Ritual league

ほとんど他人のパクりとはいへ、 自分でツリー考へて、装備こねたりしたのは初めてだったので、 記念にどんな感じだったか書いておきたい。 リーグ全體の感想は前の記事に書いたのでそっちをどうぞ。

取り敢へず、PoB 貼っときますね。

このキャラへの思ひ入れが強いのは、念願の EK だったこともあるけど、 他人のビルドを接合して自分のに仕上げたことと、 クラフト素材を買ってきたりしたとはいへ、 装備のほとんどを自作できたことの 2 つが大きい。

例へば、おれが始めた頃には既に高級品になってゐた divergent berserk と divergent arcane cloak は prime regrading lens 買ってきて作ったお蔭で、 買ふのに比べてかなり安上りで濟んだ。

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カオススパムしたのも初めてだった。 いつもはケチって alchemy + scouring でリロールするんだけど、 fractured アイテムではそれができないので、 カオスがある程度たまるたびにスパムしてた。 赤マップ周囘してる段階で、カレンシータブからカオスがなくなるなんて思はなかったよ。

で、苦勞の果てにできたのがこれなんだけど…。

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おわかりだらうか。 さう、目當てだった +1 to level of all spell skill gems がついたのはいいんだけど、 prefix に 40% increased spell damage がついちゃってるのだ。

いやいやいや、困りますよ。 prefix は increased spell damage + gain 4% of non-chaos damage as extra chaos damage をクラフトする豫定だから消えてもらはないといけないのに、 increased spell damage がついちゃったら、畑の remove で消せないぢゃん!(all spell skill gems が消える恐れがあるため)

しかしどうにもかうにもし樣がないので、覺悟を決めて annul 打ちましたよ、ええ。 結果。

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やったーーーーー。大勝利!!!!

いやほんと、このときばかりはガクブルでしたわ。 all spell つけるために突っ込んだカオスの數、1500 とか行ってましたからね。 失敗したらまたそんだけカオス突っ込まにゃならんのかと思ふと…。 ほんとうまくいってよかった。

そこまでいけば、あとは discord で金拂って畑クラフトしてもらふのみ。 ちょいちょいとベンチでクラフトして、remove non-caster add caster して、 さらに aug crit したのがこちら。

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のほー、文句なし。 まあ、細かく見れば、だめな點はいくつもある。 ベースが demon dagger だから implicit の global critical chance が 40% だし、 maximum mana も tier 2 だし、 エンチャントは area of effect だし、それに合はせて quality も 28% で妥協してるし…。

でもこれ以上はちょっともうしんどすぎて無理。 いやまあ、最初に quality 30% にしとけばね、エンチャントはあとで變更できたんだけど、 30% つくまで perfect fossil 打つのがだるくて…。

ちなみに、もう片方の武器は aug crit が何度も何度も critical chance ばっかり附くクズ運で、 やうやくついた crit multi も悲しい値。

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もうちょっとさあ、なんとかさあ…。

手袋は、最終的に hrimsorrow を卒業してダブルコンバートもの買ってきたんだけど、 手袋ってさしていい mod ないのね…。 まあライフとマナ盛れたし、the wise oak のためのレジ調整もしやすくなったからよしとしよう。

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ジュエルはダメージ mod が揃ってるやつを安く買ってきて、 畑で aug life して使ってました。 2 つ crit multi がついてるやつは高くて手が出なかったけど、 さうでなければ全然安い(まあ、下の畫像みたいに失敗もしますけど。cobalt jewel は aug life が 3 擇なので…)。

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嬉しかったドロップは 2 つ。 まづは atziri's foible。 カジローおじさんがくれたやつに divine 一發でこの數値。

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どうです、かなりいいでせう?  まあ、自分で使ふやつはこれよりいいの買ってきてたんで、これは賣り拂ったんですけど。

もう 1 つは噂の醤油瓶。 Maven のために 1 囘倒し、その後の Maven's invitation で倒したら、どっちでもドロップ。 ちょっとびっくりしましたわ。 10 分で醤油瓶 2 つ!  Zana ちゃんが出してくれたマップではしょぼいドロップだったのに。 cortex 戰 3 囘中 2 囘が醤油瓶だったことになる。 まあ、使はなかったんですけどね。

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とまあ、こんな感じで、EK miner は樂しく遊べました。 スキルツリーをあんなに細かく考へたの初めてだったし、 装備についても考へまくった。 指輪を remove attack して aug life してクラフトベンチでマナつけて、みたいなやり殘しがないわけぢゃあないけど、 まあ大體やりたいことはほとんどできたし、 mod 氣にせずどんなマップでも周れて快適だったし、概ね滿足です。

Path of Exile: Ritual

なんと、もう 4 月だってのに今年初の記事!

いや、別に死んでたわけぢゃなくて、年始はちょっと忙しくしててですね、 そのあとは久しぶりに PoE をやってたんですよ。

いやあ、1 年もやってないとわけわかんないですね、あのゲーム。 追加要素が多すぎる。 そもそもマップの進め方がわかんねえ。

そんなわけで、追加要素をあれもこれもとやってたら、 2 ヶ月ぐらゐずっと PoE ばっかりやることになってしまったのです。いやはや。

前にがっつりやったのは Blight リーグだから、 Metamorph、Delirium、Harvest、Heist と 4 つのリーグをスルーしてたわけだ。 まる 1 年ぶり!

で、まあ、Metamorph はいいですよ。 敵を倒して、臟器を集めて、メタモン組み立てて倒すだけだもんね。シンプル!

Harvest もまあいい。 畑をクリックすると敵がわんさか出てきて、 それを倒すとクラフトがいくつかゲットできる。 うん、まあシンプルだよね、仕組みは。 クラフトを把握するまで時間かかったけど。 あと初 Oshabi ちゃんは意味わかんなくてポータル使ひきっちゃったよ。もう。

Delirium は未だによくわかってない。 Delirium オーブが高く賣れるから、序盤は助かったけど、 あれはマップに使って、マップ内に Delirium の敵が出るやうにして、 そいつらを倒しまくって報酬ゲットだぜ!って話ですよね?

それはわかるんだけど、たまにマップに勝手に出てくるミラーがわからない。 あの時間制限はなんなの。 どうやったら伸びるの。 殘り 5 秒って出たら焦って青白いもこもこしたやつを探すんだけど(敵を倒すと時間が伸びるんだよね?)、 殘り時間が少なくなると、なかなか見つからない。なんなんだあれは。 時間を伸ばす餘地、ほぼねーぢゃん。 野良のやつはあんま期待すんなってことなの?

Heist は、まあ、うん……。ひたすらめんどくさいっす。 Contract をせっせとこなして(げんなり)、仲間のレベルを上げて(アホなの?)、 Blueprint を reveal し(專用の通貨だけでなく、Contract をクリアしないとだめとかバカでせう)、 Blueprint の奥まで行けば、やうやく報酬が手に入る。 その報酬も、種類が多すぎて高値のものを調べるだけでも一苦勞。

いや、まあ、報酬は面白いと思ひましたよ。 alternate gem もたくさん使ったし。 でもめんどくせーわ! なんで NPC の装備まで用意してやんなきゃいけないんだよ!!  しかも一人ぢゃなく何人もゐるし!

ちなみに、最初のキャラは Penance Brand の Assassin にしたんだけど、 思ったより耐久が低くて參った。/deaths を見たくないレベル。 レベル 95 までがんばったけど、もっと早く 2 キャラ目に切り替へてればよかったなあ。 やっぱ死ぬのは腹立ちますよ。

2 キャラ目は、どうせまたしばらくやらないだらうから、 ずっとやりたいと思ってた Ethereal Knives やりたいなと思って、EK にした。 なんで EK かって、EK の skill effect がめちゃ安かったから。 かなり前に買って、ずっと死藏されてたんですよね。 手裏剣をシュシュシュと投げたかったんです、はい。

でも、EK のビルドって、昔からずっと變はらない。 hrimsorrrow つけて、物理を氷にコンバートして、 Hatred 張って戰ふ。そればっか。 まあ、cluster jewel が導入された Delirium リーグでは herald 爺の攻撃スキルとして猛威を振るったやうですけど、 それはもうできないし。

で、Penance Brand も氷だったし、またコンバートなのもなー、なんだかなーと思ってたんだけど、 Akane ちゃんさんが考案した mine ビルドをパクって EK やれば、 まあコンバートすることに變はりはないけど、 ちょっと毛色の違った EK ビルドができるなと思ったんで、がっつりパクりました。 死にたくなかったし。

めんどくさいから fortify と vigilant strike は端折ったし、 cloak of defiance もやだったから着なかった(だからツリーで MoM 取った)から、 耐久面では本家のビルドより 3 段ぐらゐ落ちるんだけど(MoM が 10% 低いし、fortify もない)、 まあそれでもさうさう死なないっすわ。頑丈頑丈。

ただ、装備には苦勞した。 正直、Penance Brand からさっさと移行したかったのにできなかったのは武器が完成しなかった所爲。 リーグ終はるまでに作れるのか?って不安になったぐらゐ。

でもまあ、苦勞の甲斐あってできあがったキャラは快適でした。 細かいことは別の記事に書いたので、shaper 戰の動畫だけ貼っときます。

久々にリーグやった感想としては、まづクラフトについてたっぷり勉強できたのがよかった。 Craft of Exileの emulator には何度お世話になったかわからない。 いやあ、めちゃんこ便利なサイトですね。 あのアイテムはああやってかうして、ああすればめっちゃ強くなるんぢゃね?みたいなことばっかり考へてましたよ。

まあ、それもこれも nerf 豫定の Harvest さんのお蔭なんですけど。 remove と augment 強力すぎる。

リーグ要素は、まあ、カスでしたね。 報酬がショボすぎてやってられない。 見ると觸っちゃってたけど…。

新しくなった atlas は、仕組みを把握するまではちんぷんかんぷんだったけど、 理解してからは堪能した。 中でも、地域ごとに特色があるのは非常に面白いシステム。 Valdo's Rest の Harbinger が大人氣だったけど、 個人的に美味いなと思ったのは Glennach Cairns。 あそこで寺作ってダブルコラプト部屋を賣ればすぐ金になる。 まあ、目の前で 50exa ぐらゐの品物作られたりしたときは驚いたけど… (Saqawal's Nest に +2 projectile gems と 6% maximum life がついた)。 へ、平均すればおれのが儲かってるし!

Glennach Cairns の美味しいところは、 別に黄色マップでもダブルコラプト部屋は作れるってこと。 だって、Alva ノードを強化するの、たった 4 ポイントでいいもんね。 序盤だとかなりうまい金策なんぢゃないかと思ふ。 たった 4 マップ周るだけで完成するんだもん。

あと、後半はめんどくさくて無視してたけど、 畑であんまり使ひ途のない reforge は cluster jewel をこねるのになかなかよかった。 必要な skill ノード 3 つの jewel を自作したり、他人に賣ったりして、ちょっとした儲けになった。 まあ、すごく儲かるわけではなくて、たまーにちょろっと稼げるぐらゐ。 でも、reforge ってほぼ役立たずだから、それで少しでも稼げるのはよかった。

稼ぎ方に氣づくのがだいぶ遅かった所爲で、最終的な資産は 150exa ぐらゐだったけど、 まあ、それは殘った資産であって、Harvest のお蔭で金の出入りはこれまでのリーグで一番激しかった印象がある。 他人にクラフトしてもらふと、exa ぽんぽんなくなるもんなあ。 exa といへば、リーグ中ずっと安定して 1exa = 100c だったのは樂でよかった。 毎囘それぐらゐのレートだといいのに。

殘念ながら、akane ちゃんさんのこのビルドはがっつり nerf が發表されてしまったので、 今囘のリーグが最後のチャンスだったことになる。 いやー、快適に遊べるビルドが生きてるときに EK できてよかったですわ。 これ逃すと、次に EK 遊ばうって氣になるのなんて、いつになるかわかんなかったもんね。 まあ、そもそも PoE をまたやるぞって氣になるのがいつだかわかんないし…。 また當分寢かせて別のゲームやります。

紹介したい音樂もたっぷり溜まってるので、また以前のやうな更新頻度に戻ると思ひます。 では、また。

Hell is Other Demons

先日、Crookz はチャレンジモードもすべて終はらせ、 全實績を解除したので、別のゲームに取り組み始めた。 それがこの、Hell is Other Demons だ。

ゲームとしてはステージ制のアクションゲーム。 ツインスティックシューターっぽい操作を求められるが、 これもツインスティックシューター扱ひなんですかね。 よくわからん。ステージも狭いし。

ゲームモードは「キャンペーン」「アーケード」「ラーバクライム」の 3 つがある。 「キャンペーン」は 40 のステージからなるモードで、 8 ステージごとにエリアが變はる。 エリアの中ほどには店があり、敵を倒すと手に入るジェムによって、装備を買ふことができる。 各エリアの最後にはボスがゐて、 ボス 4 體を撃破することで、最終エリアへのゲートが開く仕組みになってゐる。

1 つのステージは 3 分ほどで終はる短いものになってゐて、 一應、敵の湧きはウェーブ制で管理されてゐる。 とはいへ、一纏まりの敵を倒すと御代はりがすぐ來るため、 このモードでのウェーブ制は、繰り返しプレイする際に、 どの敵がどの段階で出てくるかの目安になるぐらゐで、 ウェーブごとに休憩を挟む感じではない。

武器やパッシブの強化にはカードゲームよろしくコストが設定されてゐるが、 コスト上限は店で開放可能で、 ジェムさへあれば、最初の店で上限である 20 に上げてしまふこともできる。

難易度は、たまにきちんとパッシブを考へて選ばないとクリアできないステージがあるぐらゐで、 ほとんどは特別な準備をせずともクリア可能。 1 ステージで集められるジェム數は大したものにならないが、 エンドレスステージが各エリアに設けられてゐるし、 ボスも多めのジェムを落とすため、それらを何度もやることでジェムも容易に集まる。

このゲームの本領は、寧ろアーケードモードにある。

アーケードモードは、武器とパッシブが固定された複數のキャラから 1 人を選んで遊ぶモードで、 こちらもステージ制になってゐるが、 キャンペーンモードのやうに、同じステージを何度も遊んだり、 次に進むステージを選んだりすることはできない。

出てくる敵の種類はステージによって決まってゐるが、 出てくる順番は、完全にではないが、ある程度はランダム。 ステージの地形も、いくつかのパターンから選ばれる仕組みになってゐるやうだ。

このモードでも敵を倒すとジェムが手に入るが、 ジェムは專らレベルアップにのみ使はれ、 レベルアップの際にはランダムに表示される 3 つのパッシブアイテムの中から 1 つを選ぶことになる (武器を加へて 4 つ表示されることもあるし、とあるパッシブを取れば 5 つから選べるやうにもなるが)。 死ねば最初からやり直し。 よくあるアクションローグライクの、あの感じだ。

集めたジェム總數に應じてカラーテーマと新キャラがアンロックされるが、 キャラ性能が上がったりするやうなことはない。 つまり、引き繼ぎ要素は全くない。

ラーバクライムは、その名の通り、下から溶岩(lava)が噴き上げてくるステージを、 うまいことジャンプで上に昇り續けるモード。 敵も出現するが、攻撃はできず、踏みつけて足場として利用できるのみ。 正直、このモードは何が樂しいのか全然わからん…。

このゲーム、恐らく最初に遊ぶべきはキャンペーンモードである。 キャンペーンをやることで、どういふゲームかがわかるし、 店で買へる武器やパッシブも、 それぞれがどんなものなのか氣輕に試せる。 なんたって、キャンペーンは死んだって別にペナルティなどないのだ。

で、キャンペーンモードを一通りクリアしたら、アーケードに挑戰する。 多分、さういふデザインになってゐる。

なぜなら、アーケードは初期装備が固定されてゐるし、 無傷でウェーブを乘り切った際にランダムでドロップする武器も、 キャンペーンで豫め性能を把握してゐなければわけわからんだらう。

キャンペーンモードは、マップがあり、ボスがゐて、明確なクリア目標があるのだが、 アーケードモードにはなにもない。 あるのはスコアアタックのみである。

これがムズいんだ。 このゲーム、なんとたった 5 つしか實績がないのだが、 最難関がアーケードモードで 26161 點以上を記録する、といふやつ。 開發者のハイスコアらしいんだが、これがちっとも超えられない。

おれは弓が好きなので、アーチャーを選擇することが多いのだが (弓は Super Hot といふかガンジョンの「Super Hot な時計」のやうに、 狙ってる間は時間がゆっくり流れるやうになる)、 どうもアーチャーは他のキャラと仕樣が異なるらしく、 無傷でウェーブを乘り切っても武器がドロップしないのだ。 つまり、ずっと弓の儘。

まあ、それは別に構はないんだけど、 武器がドロップするときって、ハートも一緒にドロップするんだよね。 アーチャーはそれがないから、囘復機會が他のキャラよりずっと少なくなってしまふのだ。

他のキャラで弓が拾へればそれが一番なのだが、 弓を拾ったあともウェーブを無傷で乘り切れば武器はドロップするわけで、 うっかりこれを取ってしまふと武器は弓でなくなってしまふ。 しかも、弓を構へてゐる間に武器を取った場合、 時間の流れがスローになった儘になるバグまである (チートぢゃん!と思はれるかもしれないが、この状態だとジャンプできないので致命的である)。

が、このゲームの一番困ったところは、1 プレイが短く、リトライが簡單で、 もう 1 囘!と思はされる要素だらけだといふことだ。 すーぐ時間が經過してるんだよなあ。ほんと困る。 この記事を書くために、ちょろっとプレイするか、ってんでどれだけ時間を吸はれたか…。

今日から始まったセールでは半額にしかなってゐないが、 おれが買ったときは 200 圓まで下がってゐた。 200 圓ならはっきり云ってめちゃくちゃお買得である。 なんたってもう 15 時間ぐらゐ遊んでゐる。

キャラやカラーテーマのアンロックはすべて終はったし、 キャンペーンモードで各ステージに用意されてゐる目標「ノーミスでクリア」、「ウェポンなしでクリア」「アルティマ(必殺技みたいの)なしでクリア」も、 まあ、クリアできさうなやつは大體クリアした(ノーミスがいくつか殘ってゐるだけ)。

そんなわけで、全實績を解除したらやめて次のゲームだ!と思ってはゐるのだが、 まだしばらく解除できなさうである。あとたった 1 つなのになあ…。

あ、日本語は架け橋ゲームズさんのお蔭でほぼ文句なし。 ちょいちょいわかりにくいのもあるけど、やってりゃわかる範囲なので大したことはない。

色合ひにつられて買ったんだが、いい買ひ物だった。おすすめ。

ところでサントラ 1 曲目のこの曲。

Brigitte Fontaine と Art Ensemble of Chicago の Comme à la radio を想起させられるのはおれだけですかね。