When the Music's Over

音樂の話とゲームの話

Stardew Valley #3

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はい、終はらせました。

いやー、なんつーか、またやるかって云はれたらやりませんね。

決してつまらなかったわけではない。 なんだかんだで毎日やってたし、 2 年目~ 3 年目の夏ぐらゐまではかなり熱中してゐた。

ただこのゲーム、變化に乏しいんですよ。

なんでって、要するに金を稼ぐゲームだから、 より金を稼ぐには何をしなくてはならないかって考へると、 行動の指針がバシッと決まってしまって、 しばらくその作業ばかりを續けることになるわけ。

例へば、3 年目なんてほとんど砂漠の洞窟に日參してゐた。 イリジウム鑛石を掘って結晶コピーマシンの量産をするのが主目的だったのだが、 保存ジャーや釀造樽のために木材や石なんかも必要で、 結局、ひたすらイリジウム掘って餘った分は賣り、 その金で木材や石、石炭を買ふのが最高效率だったからだ。

まあでも、さうやって目標に向かって進んでるうちはまだいい。 徐々に施設が完成していく喜びもあるし、 今日はこれだけ稼いだぞ、といふ充實感だってある。

でも、設備が整ってしまってからは、もう完全に作業である。

設備が整って、しばらく稼いだらもうやめればいいぢゃんって話ですよね。 まあさうなんだけど、このゲーム、1,000,000G 稼ぐって實績があるから、 設備が整っただけでやめるわけにいかなかったんですよ。

朝起きて、2 日に一囘きのこと果樹のチェックして、 家畜小屋で家畜どもを撫でたら卵や牛乳を囘收、 マヨネーズとチーズに加工。 畑を見てはちみつができてたら囘收、せっせと樽に投げ込んで蜂蜜酒にし、 ピクルスができてたらジャーに新たな野菜をぶち込む。 野菜もできてたら收穫しなきゃいけないし、 それが終はったら川へ行ってカニかごから魚を囘收。 戻ってゴミはリサイクルし、タマキビ以外は賣って、タマキビは刺し身に。 金曜と日曜はカニかごついでに行商人もチェック。 金曜は古代のフルーツができる日でもあるので、 收穫して釀造樽からワインを囘收しつつ同時にとれたての古代フルーツを投入。 それらが終はったら砂漠の洞窟でせっせと採掘。

これを、蜿蜒と繰返すだけ。 いや、飽きるよ…。 かういふのは bot がやることだろ!

もちろん、更に設備を擴大して儲けを増やすことだってできた。 でも、結局やることは同じなんだと思ふと、やる氣になれなかった。 擴大しなくても實績とれる目處はたったし。 最後のはうなんて、正午ぐらゐにはもう寢てたよ。 そのぐらゐの時間にはやること全部終はっちゃふんだもん。

まあ、正午前に仕事がすべて終はるのは、 毎日町民のご機嫌伺ひに行かなくて濟んだからだ。 mod 樣々である。 實績のためには一度上げきってしまへばあとは下がるに任せてもいいのだが、 なんか好感度が下がるって嫌ぢゃないですか。

もう最後のはうは完全に作業で、 これって作物のできる時間をもっと長くして、 その代はりゲーム起動してないときでも成長するやうにしたらスマホゲーだよなあ、 なんて思ひながらやってゐた。 道具のアップグレードとか肥料とかがポイント制のアイテムになって、 木材とか石みたいなよく使ふ素材が課金アイテムとして用意されるわけよ。

いや、うん、別に惡いゲームぢゃありませんでしたよ。 ハーレムイベントがあったり(お蔭で結婚がめちゃくちゃ遅れた)、 ダンジョンがあったり、 クソムズのゲーム内ゲームがあったり、 ただの牧場經營ゲームにしない工夫がされててさ。 NPC もそれぞれ個性あったしね。

でも、最初にも書いたけど、またやるかって云はれたらやらない。 結局のところ、金を稼ぐのが目的のゲームだから、 体制が整ってしまへばそれで終はりなのだ。 例へば、作物の違ひは仕入れ値および金錢效率の違ひでしかない。

おれの大好きな 7 Days to Die は、 7 日ごとに襲ってくるゾンビを撃退するのが目的である。 でも、その方法はたくさんある。 據點を工夫して樂に倒すのでもいいし、 自分を鍛へて眞っ向勝負してもいい。 武器だっていろいろあって、どれも使ひこなせれば強い(弓はかなり弱體化されちゃったけど)。 自分や據點を強化する方法だって、 ゾンビハンターになってみたり、家探しばかりしたり、 掘削しまくってクラフトに勤しんでもいい。 ゴールへの道筋はいろいろあるし、どの方法でもゾンビにちゃんと對處できる。 それに、クラフトがかなりしっかりしてゐるから、 ゾンビを問題なく撃退できる據點ができたあとも、 單に建築要素を樂しんでしまったりもできる。

Stardew Valley には、さういふ自由さがない。 目的を果たすための行動は、どうしても效率による順位付けが發生してしまふし、 效率の惡いことをする意味はほとんどない。

過程を樂しむことはできる。 でも、終はりが近づけば近づくほど、 ゲーム内容は作業に近づいていく。

何かを效率化するのが樂しい、といふならこれも樂しめるのかもしれない。 でも、それならそれで、もっと完璧に效率化してほしいのだ。 なぜ、いちいち畑をチェックしにいかなきゃいけないの?  なぜ、いちいち自分で樽だの保存ジャーだのに作物を入れなきゃいけないの?

Factorio なら、さういふことはほとんどサボれる。 もちろん、Factorio だって、 ちょっとしたチェックが必要な部分はある。 でも、あのゲームはほとんどのことをオートメーション化できてしまふし、 やらうと思へば、フィールドのほとんどを工場にしてしまへる。

でも、その分だけバランス取りが難しく、 なにかが足りなくてそれを増産したら、 今度は別のものが不足したりする。 少しの變化が全體に影響を及ぼし、 さうしたちょっとした變化にてんやわんやになるので、常に忙しい。

Stardew Valley で畑にできる部分は、 それに比べればずっと狭いし、設備のほとんどは獨立してゐて、 なにかの所爲で全體の工程が崩れるなんてことはない。 全實績を取るのに必要な稼ぎも、 Factorio に比べればかはいいものだ。

面白いゲームではあった。 でも、これをまたやるんなら、Factorio します。

以下、追記

これ書き上げたあとに、みんなどんぐらゐやってんだろと思って steam のレヴューを見てみたんだけど、 ほとんどのやつが 100 時間もプレイしてねえぢゃねえか! なんだよ!

だとしたら、164 時間もやったおれは、かなりこのゲームしっかり遊んでることになりますね…。

Stardew Valley 「スターデューバレー」

Stardew Valley 「スターデューバレー」

  • Chucklefish Limited
  • ゲーム
  • ¥610