When the Music's Over

音樂の話とゲームの話

Police Stories

友だちが「remote play together でやらうぜ」と誘ってくれたので、やってみた。

むずいっすわ、このゲーム。

簡單に云ふと、Hotline Miami に警察要素を足しただけのゲームである。

が、この警察要素がめちゃくちゃきつい。

例へば、こちらは警官なので、市民は守らなくてはならない(殺すと減點)。 容疑者たちも、いきなり發砲なんて以ての外で、 必ず「Freeze!」だの「Get Down!」だのと警告し、 その上で大人しく跪けば逮捕、 何やら口答へするやうなら銃床で毆ってから逮捕、 銃を向けてきたときのみ發砲と對應を變へる必要がある。 これが實に難しいのだ。

市民を脅してる容疑者がゐる場合、警告してすぐさま撃たないとやられるが、 間違へて市民を撃ってしまったりすれば減點。 口答へするから降伏するのかと毆りに近づくと急に態度を翻し銃で撃ってくるやつなんかもゐる。 油斷させて殺すんやめーや!

警察要素以外での Hotline Miami との違ひは、3 つ。

まづ、一撃では死なないこと。 こちらもさうだし、相手もさう。 まあ、2 發で死ぬんですけどね。 ただ、即死ではないため、一應、囘復の餘地はある。 とはいへ、それは彈がかすった場合だけのやうで、 眞正面から撃たれれば即死である。 といふか、大體即死で、怪我で耐へられることはほぼない。 Hotline Miami に比べると AI が賢いのか、 待ち伏せされてたりするんだよな。 待ち伏せはかなりきつくて、ほとんどクリア不可能だ。

次に、いくつかアイテムを持ち込めること。 ロックされたドアを破るロックピック、 敵を無力化できるスタングレネード、 囘復キットや、容疑者から自白を引き出すペッパースプレーなどなど。 最初から使へるスタングレネードはかなり便利で、 これをケチってゐると死ぬ。 まあ、これは Hotline Miami がマスクに應じて特殊能力を得られたのと同じやうな要素かもしれない。 こっちは複數種のアイテムを持ち込めるのが違ふけど。 ロックピックとスタングレネードの 2 つは必須に近いしなあ。

もう 1 つ、これはレヴューなんかで不評の原因になってゐるのだが、 ステージのアンロックがポイント制であること。

初っ端からむずいむずい書いてゐるが、 なんたって最初のステージを突破するのにすらしばらくかかったぐらゐだ。 當然、初クリアでのポイントはゴミみたいなもので、 その程度のポイントではなんと次のステージがアンロックできない。 結果、1 面を何度もやらされるといふ屈辱を味はふ羽目になった。 「おまへらみたいな下手くそが先に進むとか十年早いよ」って感じだらうか。

上に「市民を殺すと減點」みたいに書いたが、 そこに書いた警官要素を守らないとすべて減點である。 それどころか敵に撃たれて怪我しても減點。 マルチでやってて相方が死んでも減點。 とにかく減點減點減點だ。 ステージクリア後に、アルファベットでそのステージの評価が出るのだが、 最高で C しか取れてゐない。 まだ 4 面までしかクリアできてゐないのだが、 やっとこさクリアした 4 面の評価はなんと F。 もちろん 5 面はアンロックできなかった。 辛すぎ!

ステージ自體は 20 面に滿たないので、 これぐらゐの難易度でないとサクサク進められてしまひ、 ゲームはすぐ終はってしまふだらう。 だから、調整としてはちょうどいい、とも云へる。

云へるけど、やっぱり同じゲームを何度もやりたくはない。

いや、これがもう少し簡單なゲームで、 スコアを更新する餘地はまだまだあるぜ!みたいのであればやる氣にもなるんだけど、 毎囘クリアするだけでひいひい云ふレヴェルの苦戰を強ひられるので、 何度も何度もやる氣にはなれないんですよ。 どうしても、ぐえー、まだあの辛いステージやらなきゃならんのか、といふ氣持ちになってしまふ。 そりゃ不評を投じる人がちょいちょいゐるのも納得ですわ。

個人的には、不評を投じるほどまでに不快な要素ではないので、 まだしばらくこのゲームで遊ばせてもらふつもりではある。 ゲーム自體は面白いし、やってると徐々にうまくなっていって、 アイテムの使ひどころや敵の射線に 2 人同時に入らない位置取りなんかにも氣を配れるやうになる。 14 面のアンロックに必要なスコアは氣が遠くなるやうな數値だったけど、 まだ諦めるやうな感じではない。

ところで remote play together を初めてゲスト側でやったんだけど、 あれフルスクリーン解除できなかったりするのね。 alt + tab で別のアプリケーションに切り替へるのもできなくなったりして、少しだけ不便。 フルスクリーンでゲームするの、好きぢゃないんだよなあ。 些細な問題ではあるものの、音量調節ができなくなったりして、 困らないわけではないので修正してもらひたいところだ。

(2019/11/24 追記)

上に「容疑者から自白を引き出すペッパースプレー」と書いたが、 ペッパースプレーは問答無用で敵を無力化できる神アイテムだった。

もちろん、スプレーなので射程距離はめちゃくちゃ短いが、 銃床で毆るのよりは少しだけ範囲が廣い。 銃床で毆ると容疑者や市民は 2 發で昇天してしまふが(減點對象)、 ペッパースプレーならそんな心配はないし、殘弾 99 なので使ひまくれる。 遠距離はテーザーガン、近距離はペッパースプレーと使ひ分けることで敵を殺す心配なしに立ち廻れ、 難易度は大いに下がる。

更に、進めていくと手に入る煙幕彈やドア爆彈も強力で、 それらを手にして序盤のステージをやり直せばポイントも稼げる。 實際、ペッパースプレーとテーザーガンを使ふやうになってから、 それまで C や D 評価ばかりだったのが、ほぼ A か A+、たまに A- か B といふ評価になった。 お蔭でアンロック要素に困らされることも一切なし。

上では「まだあの辛いステージやらなきゃならんのか、といふ氣持ちに」なると書いたが、 それは全くなくなった。 もちろん、1 囘でクリアできるやうなヌルさになったわけでもないが、 何度かやれば必ずクリアできると思へるやうになったし、 不本意なクリアのときはもう一度やらう、とも思へる。 難しすぎると感じてたけど、アイテムを適切に使へば實にいい鹽梅の難易度。 ペッパースプレーはかなり序盤で手に入るので、その有用さにさへ氣附いてゐれば、 上で書いたやうな不満を感じることもなかっただらう。

といふわけで評価を改めます。 このゲーム、特に不滿な點はありません。 文句なしにおすすめ。 まあ、ちょっと日本語ローカライズがバグってるトコはあるけど、それぐらゐだなあ。

(2019/12/03 追記)

數日前にクリアしました。 難易度の調整が見事で、さっくり遊べる良ゲーでした。 セールになってたらおすすめ。 實績ないのだけが殘念。 ストーリー自體は、まあありがちな感じだったけど、 ゲームプレイを損なったりはしない。