When the Music's Over

音樂の話とゲームの話

Wizard of Legend

友人が要らなくなったからと GPD Win 2 を送ってくれたのだが、 最近あまりコントローラでやるゲームをしてゐなかったので、 特に何もせずに抛置してゐた(よくもまあ、こんな高いものをひょいっとくれる氣になるものだ)。

で、ちまちま FTL : Faster than Light の殘ってる實績を解除したりしてゐたのだが、 ふと思ひ立って、Wizard of Legend を始めることにした。 ちなみに、Tangledeep と迷った末の決定である (Tangledeep にしなかったのは、恐ろしく取得率の低い實績がいくつもあったから)。

どんなゲームかってえと、見下ろし型ローグライトアクション。 Enter the Gungeon の魔法版、とでも云へばよからうか。 って書いてて思ったけど、ガンジョンをマウス + キーボードでやるおれとしては、 このゲームもマウス + キーボードでやったはうがいいんぢゃ… (結局、マウス + キーボードに轉身しました)。

しかもさあ、GPD Win が、おれの手に合ってないのか、やたら疲れるんですよ。 アナログスティックぢゃなく十字キーでやってるからなのか、 けっこう奧まで力を入れて持つ羽目になってゐて、 それで筐体にゴリゴリ當たる手のひらが痛くなってしまってゐるのだと思ふ。

閑話休題。

で、ガンジョンでは銃をぶっぱなす代はりに、 このゲームでは魔法(このゲームではアルカナといふ)をぶっぱなして敵を倒していく。 ステージは 4 つあり、そのステージは 3 つに分かれてゐる。 1-1、1-2 をクリアすればステージ 1 のボス。 そのボスを倒せばステージ 2 へ進み、同じ流れを繰り返してステージ 4 のラスボスを目指す。

このゲームの魔法には火、水、土、雷、風の 5 属性があるのだが、 出てくるボスも各属性について一人ずつ(雷のみ双子)ゐる。 ステージ 4 はラスボスなので、それ以外の 3 ステージのボスが、 毎囘、その 5 人からランダムで選ばれるわけだ。

道中で入手できる魔法やアイテムがランダムであること、 死ねば最初からになること、 集めたカオスジェムを使ってアイテムや魔法をアンロックすることなど、 まあ、ほとんどガンジョンと同じといふか、 ローグライトアクションによくある感じのあれである。

ガンジョンとの違ひは、大きく 2 つある。

1 つ目は、動きがとにかくスピーディーであること。 デフォルトでダッシュのスキルがあるのもさうだが、 攻撃もスピーディー。 動かしてゐて氣持ちいいアクションゲームである。 魔法のエフェクトも派手だし。 ガンジョンは敵も自分もよちよち歩きだからね。 あれはあれでいいんだけどさ。

2 つ目は、メインスキル、ダッシュ、サブスキル、必殺技(シグネイチャーといふ)の 4 つの魔法と、 ローブ、所持アイテム 1 つは最初から自分でセットして行けること。

この 2 つ目はちょっとローグライトには珍しい氣がする。 なぜって、ローグライトの一番の賣りはランダム性であって、 やるたんびにビルドが變はるのが樂しみの大部分である。 その時々の配られたカードで勝負するわけだ。

しかし、この Wizard of Legend は違ふ。 自分の好きな魔法を最初からセットできてしまふ。

もちろん、道中で手に入る魔法もセット可能だし、 自分でセットしてゐた魔法を外すことだってできる。 ビルドをその時々でいじれる可能性は殘しつつも、 基本は自分の好きなスキルで闘ふことになる。

魔法はかなりたくさん用意されてゐるので、 そこから 4 つを組み合はせるとなると、いろんなヴァリエーションが生まれ、 まあそれはそれで樂しい。 でも、好みの魔法に拘ってしまふ人間には、ビルドが固定化する危險もある。 え、何が危險なんだって?  いや、かういふゲームでビルドを固定しちゃふと、やっぱり刺戟が減って、飽きにつながるんですよ。

もちろん、アンロックはけっこう大變で、 おれもまだまだアンロックしてゐないものは殘ってゐるが、 アンロックしたものを使ってみても、 やっぱり普段のやつのはうがいいな、となることがほとんどである。

かういふゲームって、新しいものの魅力はそれなりに使はないとわからないのに、 好きなものを最初からセットできてしまふ所爲で、 機會損失が起きやすくなってゐる。 ぱぱっと簡單にクリアできる伎倆があればいろいろ試すこともできるが、 ローグライトアクションって難易度高いからねえ。

ちなみにこのゲーム、アンロックしてゐないアイテムも道中には普通に出る。 一應、なんでもかんでも出るわけではないらしく、 ランク 1 の魔法をすべてアンロックしたらランク 2 の魔法も道中に出始める、 とかそんな感じだと思ふ。 (追記:調べてみたら、ランクではなくプールといふらしい。 プールは 1 から 5 まであり、プール 1 のものを半數以上アンロックすればプール 2 のものが店や道中に出始めるとのこと。)

だから、アンロックの主要な目的は、 最初にセットできるものの選擇肢を増やすことであって、 道中に出るアイテムを増やすことは副次的になる。 これも、ローグライトにしてはちょっと變はった點だと思ふ。 普通、アンロックしてないものは出ないもんね。

今のところそれなりに樂しく遊んでゐるし、 まだ實績もたっぷり殘ってゐるので、すべて解除するまではやらうと思ってゐるが、 ガンジョンほどのめり込んでゐないのも事實。 全部アンロックするまではやりたいけど、飽きずにできるかなあ。 マルチでやるのも樂しさうなので、誰か誘ってみようかしらん。

取り敢へず、GPD Win 2 でやるゲームは Tangledeep に切り替へよう。 まあ、これが終はったらですけど。

(2020/06/02 追記)

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いつもの。

アンロックもほとんど終へたのだが、 カオスのアルカナのみあと 10 個ぐらゐ殘ってゐるので、もうしばらくやる (カオスのアルカナは 1 度クリアするごとに1つづつしかアンロックされない)。

しかし、最後に「25 分以内にクリアする」って實績を取るために「不測の事態」って呪ひのレリックを所持してやったんだけど、 これ、「不測の事態」ありのプレイのがおもしれーな。

この「不測の事態」といふレリックは、与ダメも被ダメも 99 になるといふやけくそアイテムなのだが (更に極端な「カオティック・コメディ」といふアイテムもあり、 こちらは敵も自分もライフが 1 になる)、 このゲームの不滿って、萬能感のなさなんですよ。

ローグライクおよびローグライトの樂しさの 1 つに、 引きがいいときはめちゃくちゃ強くなれる、ってのがある。 なのにこのゲーム、さういふ無敵感がちっとも味はへない。 強さの上昇幅が、かなり緩やかなのだ。 なのにラスボスはえらく強いし。

でも、「不測の事態」があればそれは完全に解消される。 最初からめちゃくちゃ強いし、油斷すると一瞬で死ぬ。 ただ、雑魚にもボスにも時間が全然かからなくなるので(ほとんどのボスは秒殺)、 死んでもすぐやり直す氣持ちになれる。

そのスピード感は、全然ゲーム性は違ふが、 Hotline Miami をやってゐるときのやうな感覺。 普段なら 1 周に 1 時間ぐらゐかかるおれだが(端から端まで囘った上、すべてのオブジェクトを破壊するので)、 これなら 30 分かからず終はる。 うーん、このゲームはこの方がいいな!

ボス戰ばっか連續でやれるモードみたいなのもあるけど(純粋なボスラッシュではない)、 あっちは呪ひアイテム持ち込み不可だし、 時間はかからんけど、スピード感があるわけぢゃあないもんな。

ちなみに、呪ひのアイテムが廣場で賣られるやうになるのはラスボスを 1 度倒してからである。 自力で一度でも倒せば、あとのカオスジェム集めやカオスアルカナ集めみたいな、 どうしたって作業感マシマシになってしまふものを、 モード變へて樂しめる工夫なのかな。 だとしたら、その部分は大成功だ。 しばらくこれで遊ばうっと。