When the Music's Over

音樂の話とゲームの話

Dungeons of Dredmor #3

記事が #2 までしかないやんけ、どうなってんねん、 と思った方々、誠にすまない。

いやねえ、やってはゐたんですよ、やっては。 ちゃんとクリアもしました。 御覧の通り。

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でね、まあ、クリアしましてですね、 「おまへ、これもっかいやる?」って 云はれたら、nty ですわ。

つまらん、といふわけぢゃないのよ。 たぶん 3 年ぐらゐして、 この記憶を忘れ去った頃に再びやったら、 新鮮な氣持ちで樂しめるだらうな、 とは思ふのよ。

でも、何囘もやりたいとは思はない。 1 囘でいい。 1 プレイがなげーんだよ!!!!!

秋川藤志さん、といふ SFC の『トルネコの大冒険』 *1 を何千回も遊んでをられる方がゐる。 あれが可能なのって、 ゲームの面白さはもちろんだが、1 プレイが短いからだと思ふ。

おれはマップを凡て埋めない限り、 次のフロアに進まないといふスタイルでプレイするのだが、 これだと Dredmor を 1 囘クリアするのに 20 時間は餘裕でかかる。

おれがこのゲームに慣れてゐない、といふのも大きな原因の一つではある。 アイテムやスキルの取捨選擇が瞬時にできないし、 敵はいちいち相手してしまふし、 アイテムは捨てずにいちいち隠れ家みたいなところに置きに行くし、 といった具合で、早く進めるはずがないプレイスタイルなのだ。

しかし、それを差し引いたところで、 10 時間を切るとは思へない。

いやね、時間がかかるから惡いって云ひたいわけぢゃないんですよ。 時間のかかるゲーム、外にもやってますしね。 Kenshi だとか Factorio だとか。

でもね、ああいふゲームは、いつの間にか時間が過ぎてるわけ。 やることが次から次へと出てくるから、 それをこなしてるだけで、時間が經っちゃう。 さういふのはいいんだよ (まあ、Kenshi はちょっとだるいときがあるけど、 そのために早送りボタンもついてるし)。

でも、Dredmor はだるい時間が長過ぎる。 中盤まで來て、何かしらのスキルをマックスにしてしまふと、 だいたい戰鬪はそれを使ひ續けることに終始してしまふ。 はっきり云へば單調なのだ、戰鬪が。

もちろん、敵はどんどん強くなるので、 囘復や囘避といったスキルを使ふやうにはなる。 でも、やることがそんなに大きく變はるわけではない。

2 時間ぐらゐならいいよ。 でもそれを、10 時間やる氣になるか?

おれはいやだ。

それとさ、ローグライクといへば、ランダム要素ぢゃないですか。 でもこのゲーム、そこがすごく弱い。 ダンジョンの構造だとか敵の配置はまあランダムですよ。 でも、自分が最初に選んだスキルを育てる、といふシステムが ランダム要素を決定的に邪魔してゐる。

ローグライクの大きな樂しみは、 「今囘はこのアイテムを拾ったか。ぢゃあどう育てようか」 といった試行錯誤だ。 だから、先にビルドが決まってゐると、ローグらしさといふのは失はれてしまふ。

でも、このゲームは最初にビルドを決めなくてはならない。 さうなると、拾ったアイテムは「自分のビルドに必要かどうか」 といふ觀點のみで価値が決まってしまふ。 どんなアイテムでも使ひやうによっては強い、といふのが ローグライクの樂しいところなのに!

だったらローグを期待しなきゃいいぢゃん、といふ話だよね。 うん、それが正解だと思ふ。

さうすると、このゲームは自分で決めたビルドで ダンジョンを踏破できるかどうか、といふゲームになるわけだ。

それはそれで、面白いゲームだと思ふ( 例へば、おれはなんとなく途中で放置してしまってゐるのだが、 Legend of Grimrock は まさにそんな感じのゲームで、これは滅法面白い)。

でも、それにしてはビルドを組み立てるために与えられた情報が少なすぎるし、 情報があったとしても、15 フロアは長過ぎる (まあ、DLC なしにすればフロアは少なくなるが、 さうすると使へないスキルができてしまふ)。

勘違ひしてほしくないのだが、決してつまらないわけぢゃあないのだ。 情報がきちんと出揃ってゐて、 もう少し短ければ、繰り返し遊んだらうな、と思ふ。

他人のビルドを見て、「ふーむそんなスキルがあるのか、それはなかなか面白さうだぞ」 と思ふぐらゐには好きなゲームだ。

ただ、前に書いたやうな、「おれがガイドを作ってやらうか」 といふやうな氣分にはなれない。 何百時間かかるかわからないし、 そこまでの時間を費やしたいと思へるほどのゲームではないのだ。

値段は安いし、その分は間違ひなく樂しめる。 でも、値段以上に樂しめるか、と問はれればそれは微妙なライン。

せめて、半分ぐらゐの長さならなあ。

*1:『トルネコの大冒険』は Dungeons of Dredmor と同じくローグライクで、ゲーム性もかなり似てゐる(はず)