When the Music's Over

音樂の話とゲームの話

Hammerwatch

2 月はちっとも記事を書いてないけど何してたかってーと、ほぼずっと風邪ひいてました…。 いやほんと、治ったと思ったらぶり返すわ、コロナの所爲でマスクはどこにもないわで參った。

そんなわけで、あんまりゲームをやる元氣もなかったので、 1 つのゲームをちまちまとやってゐたのだが、 なかなか記事を書くところまで進められなかったのである。

で、その 2 月にやってゐたゲームが Hammerwatch だ。

ちなみにこれ、自分でやるぞ!と選んだゲームではない。 steam に實裝されたプレイネクストといふやつにおすすめされて、 remote play together でマルチもできるしいいぢゃん、と思って始めたのである。

まあ、プレイネクストでこのゲームが提示されたときは、 「え、なにこのゲーム? いつ買ったっけ? どんなゲームかすらわからんぞ???」 と疑問でいっぱいだった。

調べてみたところ、2014 年 9 月に Humble Indie Bundle 12 で買ってゐる。 6 年も前!

しかもこのバンドル、$10 拂ってゐるから Prison Architect まで全部入手したのだが、 目當ては $1 枠の Gunpoint と BtA 枠の Papers, Please だったはず。 特に、Gunpoint はずっと狙ってゐたので、ウキウキして買った憶えがある。 ウキウキして買ったのに存在を忘れ去ってゐたなんて…。

このバンドル、それ以外も SteamWorld Dig(穴掘って進めていく 2D アクション。めっちゃおもろい)、 Monaco(マルチで樂しく遊べるが、タイミング逃してあまりやってない)、 LUFTRAUSERS(前にも書いた獨特なシューティング。クソおもろい)、 Race the Sun(障害物を避けてハイスコアを目指す避けゲー。シンプルで夢中になる)、 Gone Home(もぬけの殼になった家を探索し、その理由を探る ADV。輕くやるには惡くない)と粒揃ひ。 神バンドルや!  ん? The Bridge? 知らんなあ…。

それはともかく、上述したゲームが魅力的すぎて、 $1 枠にひっそりゐたこの Hammerwatch のことは完全に忘れてゐたわけだが、 やってみたらなかなか面白い。

レヴューで散見されるのは「ガントレット」ってゲームに似てるってものなんだけど…。 いや、知らねえよ!

メガドライブのゲームなんですってね、ガントレット。 メガドライブ持ってた友だちなんてゐねえよお。 でも、けっこう言及されてるところを見ると、有名なタイトルなのか?

閑話休題。

おれのやうにガントレットを知らない人のために解説すると、 かつての見下ろしだった頃の「ゼルダの伝説」で、 ダンジョンだけが續くみたいなゲームだと思へばよろしい。

ゼルダと違ふのは、こちらの職業が複數あり、それによって攻撃やパッシヴなんかが異なること。 アイテムによってできることが増えたりはしないこと、ぐらゐかな?

とにかく、わんさか出てくる敵を倒し(倒した敵は復活しない)、 お金を稼いで店からパワーアップ要素を買ひ、 自分を強化してボスを倒す、といふ實にシンプルなアクションゲーである。

シンプルな割に、ゲームモードは 4 種類も用意されてゐる。

まづはメインである Castle Hammerwatch キャンペーン。 これは固定ダンジョンを潛り、最下層のボスを倒すのが目的。 全部で 12 フロアあり、3 フロアごとにボスがゐる。

次にリリース後しばらくしてから追加された Temple of the Sun キャンペーン。 これは Castle Hammerwatch と違ひ、 ランダムなダンジョンを攻略してボスを倒すモード。 何から何までランダムなわけではなく、 フロアは全 6 層と決まってゐるし、 どのフロアに何があるかも決まってゐる。 ダンジョンの細かい構造が違ふだけ(のはずだが、おれが何囘かやった限り、マップは同一だった――他人のスクショ見るとマップ構造違ふのになあ)。 それこそ、ローグライクだとかローグライトとか呼ばれるゲームによくあるあれだ。

上の 2 つとは毛色が違ひ、 1 フロアをひたすらぐるぐる囘って金を稼ぎ、 およそ 1 時間後に湧くボスに備へるのが survival モード。 出てくる敵も時間經過で強くなる。 ちょっと Risk of Rain に似た印象を受けるかもしれないが、 なんたってひたすら 1 フロアなので、Risk of Rain よりずっと單調。

最後は defence モードで、これはその儘、タワーディフェンスである。 自分でもせっせと攻撃するタイプなので、Orcs Must Die! みたいな感じ。 まあ、2D ですけども。

で、このうち最初のモードがめちゃくちゃ長い。 3 フロアで一區切りなのだが、3 フロアやるのに 2 時間ぐらゐかかる。 全 12 フロアなので、クリアするにはざっと 8 時間かかってしまふ (記事を書くのに時間がかかったのは、主にその所爲)。

まあ、1 フロアのプレイ時間を考へればそんなに長くはならないので、 ちょこちょこ友だちと遊ぶとしてもそれが本質的にだめといふわけではないんだが、 このゲーム、はっきり云ふと同じことの繰返しなんですよ。 だから、1 日 1 フロアとかでちまちま進めてると、1 週間ぐらゐで飽きると思ふ。

更に、このゲームは近接職がかなり不利。 敵の遠隔攻撃がかなり鬱陶しいので、 それをすぐに殺せない近接職はソロだと無理ゲーだし、 マルチでやるにしても、タンクが好きでない限り貧乏くじに近い。 假に近接職をやるなら、2 人よりは 3 人か 4 人で一緒にやらないと、 斬り込み隊長か盾役としても樂しめないバランス。

でも、遠距離攻撃ができるクラスでやるなら、3 フロア 2 時間ぐらゐはすぐに經ってしまふほどに面白い。 そこかしこにゐる敵をちくちく倒すだけでも、シビアなバランスなのでハラハラするし、 謎解きや隱し部屋も豊富で探索し甲斐もある。 クラスごとの役割もしっかりしてをり、マルチでのロールプレイも捗る。

難易度ノーマルだとヌルゲーだが、 難易度ハードにすると遠距離職はライフの低さも相俟ってすぐ死ぬし、 なんならオプションで一發喰らっただけで死ぬやうにしたり、 開始時の殘機を 0 にしたり、マナの自然囘復をなくしたりと、いろんな縛りを追加することだってできる。

Castle Hammerwatch キャンペーンは、しっかり探索すると全部で 8 時間ほどかかってしまふし、 終盤は知ってることの繰返しをやらされてる感が強くなってしまふが、 Temple of the Sun はギミックも追加されてゐるし、 3 時間もあれば全部クリアできてしまふので、マルチでやるならこっちが斷然おすすめ。 最後まで適度な緊張感を持ってプレイできる。

survival モードはめちゃくちゃ難しい上、 單一のフロアをぐるぐる廻るだけなので、かなり退屈。 強化アイテムの價格を考へると 1 時間より短くすることは難しかったのだらうが、 正直、途中で飽きる。 やりたいことはわかるんだけど、それこそ Risk of Rain を見習って、 5 ステージぐらゐは作ってほしかった。 Risk of Rain はボスに挑むタイミングも自由だし。 さう考へると、やっぱりあのゲームはめちゃくちゃよくできてんだなあ。

タワーディフェンスモードはもう最低。 はっきり云って不要。 なんたって、設置できる罠が、壁からファイアボールが出るものだけ。 強化しても數と彈速が上がるだけ。 しかもさして頼りにならず、多くの敵は自分で處理する必要がある。 タワーディフェンスとしては全然だめ。 自分で敵を倒す爽快感でもあればまだいいが、そんなのもない。 このモードの實績がなくてよかったよ、ほんと。 2 が開發中らしいけど、この邊は改善してもらひたいね。 いやまあ、タワーディフェンスモードは撤廢でいいですけど。

と、なんだかボロカス書いてしまったが、 メインであるダンジョン探索アクションゲーとしての出來はいい。 ドット絵もかはいく仕上がってるし、有志による日本語化も可能。 Castle Hammerwatch モードは長すぎるのがネックだが、 Temple of the Sun は程よい長さだし、 ユーザ作成マップがたくさんあるのも親切。 實際、ちくちく敵を倒して探索する部分は時間を忘れてプレイしてしまふぐらゐ樂しいし、 ボスも齒應へがある。

マルチでもハマればきっと樂しいに違ひないが、 一緒に遊ぶ相手にもよると思ふ。 探索とか謎解きとか、さういふのが好きな人でないと、このゲームを心から樂しむことはできないだらう。 探索とかいいからさっさと進めるぞ!みたいなタイプの人は合はない。 逆に、アクションと探索が好きなら、このゲームは絶對に面白い。

いやー、さういふ友だちとマルチしてえなー、おれもなー。

ただ、問題は remote play together でやると、 ホスト側のエイムがゲスト側に奪はれてしまふことだ。 ゲストが向いてる方向にしか打てないので、 自分の右から敵が來てゐたとして、 フレンドが別の場所で左を向いて攻撃してゐたら、 敵のゐる方向とは逆にしか攻撃できなくなってしまふ。 バグなんだらうけど、めちゃくちゃ困る。 おま環なのかなあ。

(2020/03/02 追記)

59 時間プレイして、全實績解除した。 kill 250,000 enemies と get 1,000,000 coins が最も辛かった。 前者はキーボードに重し置いて自動化したけど、 さうまでして實績取るのって實にアホらしいし (Terraria みたいに自動化するために頭をひねる必要があるならいいんだけど)、 後者は効率のいい場所でひたすらコインを拾ってはリセットを繰返すといふ、 實に不毛なプレイを強いられ、かなりの苦痛だった。 マルチは上記バグの所爲でやる氣しないし、 workshop のマップ落としたところでやること同じだらうから、 このゲームはこれにて終はり!