ここ最近、Path of Exile と竝行してやってゐたのが Solar Settlers といふゲーム。
一言で説明するのはなかなか難しいゲームだが、4X ゲームを最低限まで簡易にしたもの、といふのが最も適當かもしれない。
人を動かしてマスをめくっていくのが eXplore 要素。 止まったマスからは資源を得るのは eXploit 要素。 ただ、無制限にマスがめくれるわけではなく、軍事力が必要となるマスがあり、 これは eXterminate 要素といへるだらう。 また、探索濟みのマスは手持ちの札でアップグレード、つまり eXpand できる。 見事に 4X なのだ。
ゲームは主に 2 つのモードがある。 決められたターン數内に、指定された人數を入植させる通常モードと、 決められたターン數内に可能な限りの人數を入植させるチャレンジモードだ。 チャレンジモードは週替りで、使へる種族および引けるカードは固定されてゐる (引くカードの順番やマスの配置はランダム)。
實際のゲーム畫面で説明しよう。
まづは畫面右上の數値から。 オレンジの原子軌道っぽいのが移動力(ゲーム内では hydrogen 扱ひ)、 水色のボンベっぽいのは酸素で、これはターンが終はるごとに人數分消費 (不足してゐた場合、人員を削る必要がある)、 その横のインゴットは建築に使ふ metal。 その下に竝んでゐるきのこは入植した數(最初のターンだから當然ゼロ)、 横の赤いマークが軍事力だ。
真ん中の 3 人が自分の操れる人員。 真ん中の周囲 4 マスのみマスがめくられてゐるが、 基本的にプレイヤーは既にめくられたマスにしか移動できない。 ただし、移動した先の隣接マス 1 つは探索可能なので、 移動しては隣接マスをめくって移動可能な場所を増やす、といふのが基本になる。
黒くなってゐるマスのうち、赤い數字で 3 だの 5 だの 8 だのと書いてあるマスは、 その數値だけ軍事力がないと探索できない、といふことを示す。 初期状態での軍事力はゼロだから、 その儘では最初から見えてゐる 5 マスをぐるっと囲む 12 マスしか探索できない。
下の 4 枚のカードはマスの上書きに使ふが、破棄することもできる。 破棄した場合、カードの下に書いてある資源が得られる。 例へば左端の青いカードを破棄すると人員が、 右端の茶色いカードを破棄すると metal がもらへる、といった具合。
左上に書かれてゐるのがターン數で、 weekly challenge は基本的に 6 ターンしかない。 通常モードだと、レベルが低いうちは 12 ターンぐらゐやらせてもらへるが、 レベルが上がるとやはり 6 ターンまで下がる。
最初のターンでは、探索可能領域を擴げるために、 軍事力の確保が重要になる。 また、このゲームは人數こそパワー!なので、 青いカードは破棄して人員を追加するのは確定事項である。 左から 2 つ目のカードは 1 つの hydrogen で 2 マス移動できるやうになる アップグレードなので、これもさっさと使ひたい。 そのためには、カードの上に書かれてゐるコスト、3 metal の確保が必要になる。 以上の 3 つを目標に、最初のターンを進めてみよう。
最初の移動でいきなり rock world が見つかったのはラッキー。 rock world では metal がとれるので、左から 2 番目のカードを使ふための資源が確保が確實になった。 gas world にゐるやつは移動力確保のために放置しておいて、 殘った 2 人で rock world を目指す。 ちなみに、open space 以外のマスにはそれぞれそのマスで確保できる資源が書いてあるが、 例へば rock world だと 1 人しかゐない場合は metal と hydrogen を 1 つずつしかもらへないが、 2 人ゐると metal 2 つと hydrogen 1 つがもらへる。 表記が 2 段になってゐるのはさういふ理由だ。
資源はあればあったに越したことはないので、 2 人を移動させてから囘收。 これで metal 4 になった。
metal を確保したところで人員追加。 このターンを生き延びるための酸素を取りに行く。 せっかくだからノーコストでアップグレードできる gas world をうpぐれして、 移動力を確保。 最後に open space をうpぐれしてこのターンは終了。 殘念ながら、右に表示されてゐる goal は達成ならず。 最初のターンで人員を 3 人増やすのはかなりきつい (goal を達成すると、そこに表示されてゐるカードがもらへるが、 新たな goal は次ターンになるまで設定されない―― つまり最大で 1 ターンに 1 つしか達成できないので、可能な限りそのターンで達成しておくべき)。
續いて 2 ターン目。 今週のチャレンジは Yang'ti といふ種族でのプレイなのだが、 種族による差といふのは、中央マスの差である。 Yang'ti の場合、中央マスはターン毎に人員とカードを生成し (マスの下部に Prod として書かれてゐる)、 また、探索濟みのマスを別のマスに變へることができる。 ただし、變化法則は決められてゐて、open space は gas world に、 gas world は rock world に、と固定されてゐる。 法則がマスに書かれてゐるのがわかるはずだ。
先ほどのターンで軍事力が 1 になったので、 このターンでは緑のカードを使って軍事力 2 を上乗せし、 軍事力 3 を達成するのが最大の目標。
ただし、緑のカードは貴重な酸素マスを上書きする形でしか使へないので、 酸素をとったあとでマスを上書きするといふ方法をとらなくてはならない。
軍事力を確保すると探索可能範囲が擴がるので、 人員の増加を最優先にしつつ、探索を進める。 取り敢へず人間のマークがあったらさっさと人員を増やし、 移動力や酸素のことはあとで考へる、といふ感じだ。
とまあ、こんな調子で進めて行き、 増やした人員を最後に入植させることになる。 ちなみに、上の 2 ターン目終了時點では、 1 ターン目でうpぐれした starbase と 2 ターン目最初にうpぐれした hunting colony にしか きのこマークがない。 しかも分母はどちらもたったの 1。 つまりこれは、2 人しか入植可能スペースがない、といふことだ。 ひたすら人數を増やせばよいのではなく、 入植スペースを作り、そこまでの移動力も稼ぐ、といふ 3 つがこなせないと 人はゐるのに入植できない、といふことになったりする。 その邊りをうまく見極めてプレイするわけだ。
ちなみに、最終ターンはかうなった。
今週はとにかく water world のアップグレードである undersea station といふカードがうますぎて、 どれだけそのカードが使へるか、といふことに專念するプレイになった。 undersea station は 3 人まで入植可能で、入植するたびにカードがもらへるといふ、すさまじいもの。 何がすさまじいって、新たにもらへたカードが人員と交換可能なら、 カードを破棄することで最終ターンにも關らず増員が可能だ、といふことだ。
普通、このゲームで最終ターンに人員を増やすのは難しい。 人員を増やすためにはどこかのマスをアクティベートする必要があり、 アクティベートに使った人間は行動不能になってしまふからだ。 動けないやつを 1 人作って、新たに動けるやつを呼んだところで、 入植できるのは 1 人だけ。つまり、なんの意味もないのだ。 だから、普通は 5 ターン目までに入植豫定の人員を確保しておく。
しかし、この undersea station なら入植するたびに人員増加の可能性がある。 これは破格である。 當然、water world のアップグレードにしか使へないので、 water world の數を増やすにはどうすればよいか、といったことも考へつつプレイした。
ただ、この戰略は、rock world を nomadic tribe にうpぐれできるかどうかも重要で、 nomadic tribe はどこかに入植するたびに資源がもらへる、といふ特殊カード。 そのマスに入植する必要はないため、undersea station と違ひ、 入植すればするだけ資源がもらへる。 さうでないと、最終ターンだから酸素は不要だとしても移動力が足りなくなってしまふのだ。 今週のチャレンジは、この undersea station と nomadic tribe をうまく使へ、 といふチャレンジだったと思ふ。
かうした、チャレンジ内でもらへるカードは豫め確認できるので、 まづはそれを確認してから大體の戰略を立ててから挑む、といふのが正しいやり方なのだらうが、 實はこのチャレンジ、何囘でもできるので、何囘かやっていいカードがどれか憶えるはうが樂。 まあ、さういふことを何度もやってれば、カードの名前だけでわかるやうになるんでせうが。
動畫を見てくれれば、とにかく undersea station をゲットしては置き、 カードを得ようとしてゐるのがわかると思ふ。 結果は 36 人だが、まあ今週のトップが今のところ 38 人だから、惡くはないといったところか。
4X といへばゴリゴリのストラテジーを想像してしまふと思ふが、 この Solar Settlers は 4X 要素を持ちつつも、具體的な敵がゐるわけではないため (つまり、eXterminate 要素は限りなく薄い)、 實質はほとんどパズルゲームである。 しかし、落とし込み方がうまいので、輕く時間を潰すにはもってこい。
お値段はたったの 980 円。セール時ならさらに 40% オフ。 のめり込んでこればっかりやってしまふ、といふタイプのゲームではない。 ちょっと暇だけど、本を讀んだりテレビを見たりするほどぢゃないな、といふやうな ふとした合間に手が出る、憎いゲームである。 實際、さういふときにおれが起動してしまふゲームとしてはこれまで長らくマインスイーパが君臨してゐたが、 最近は專らこっちだ。 電車の中でやるのに最適だと思ふから、是非 Nintendo Switch 邊りで出してほしい(持ってないし買ふつもりもないけど)。 スマホだと畫面が小さすぎて厳しさうなんだよなあ。惜しい。