When the Music's Over

音樂の話とゲームの話

Anton Eger - Æ

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今年全然ブログ書いてねえ!

いやまあ、仕事が忙しいといふか、 自らに課した仕事に時間を取られてるだけなんだけど…。 來年からの仕事を樂にするためだから仕方ない。

といって何も書かないのもなんなので、 ちょっと前に知ったアルバムを紹介しておく。 Koma Saxo のバンマス Petter Eldh の參加作を調べてて見つけた、Anton Eager の Æ だ。

ジャンルとしては現代ジャズ。 Jazz the New Chapter シリーズの監修者である柳樂光隆さんも 2019 年ベストの 33 位に選んでたし。

ただ、おれは現代ジャズがそこまで好きなわけではないのだ。 去年、方々の 2022 年ベストアルバムに選ばれてゐた Makaya McCraven In These Times ですらスルーしてゐる。 おれの大好きな International Anthem からのリリースであるにも拘はらず、だ。

いや、なんか、現代ジャズのスタイリッシュすぎるところが苦手なんですよね。 かっこよすぎるといふか。 どうしても、ジャズってのはもっとシンプルな音樂だろ?と思ってしまふ。 自分がジャズ評論家だったら、確實に老害と呼ばれる評論家になってゐた自信があるレヴェル。

そんなおれが、Petter Eldh 參加作とはいへ、なぜこの Anton Eger の作品に惹かれたのか (Petter Eldh 參加作はかなり漁ったが、氣に入ったのはこれだけだった──もちろん、Petter Eldh のリーダー作は除いてだが)。 それは、このアルバムのあらゆるところから、Frank Zappa の薫りがするからである。

いやマジで、みんなジャズだと思って聽いてるんだらうけど、これは Frank Zappa だよ。 こんなに FZ らしさを感じたのは、今堀さんの Unbeltipo 以來だよ。

今堀さんはギタリストだから、まあ FZ から影響たっぷり受けたんだらうな、ってのはわかる。 でも、Anton Eger はドラマーである。 ドラマーによる作曲で、これほど FZ らしさのある作品が生まれるとは。

といっても、Unbeltipo ほどわかりやすく FZ なわけではない (まあ、Unbeltipo もギターの音やフレーズの斷片ぐらゐしか FZ 要素はないけど)。 FZ マニアなら感じ取れてしまふ程度のもので、現代ジャズ要素のはうが壓倒的に強い。 でもなあ~、音の運びとかリズムの緩急とか、ギターのフレーズとか(特に 5 曲目!)、めっちゃ FZ なんだよなあ~。

しかし、まじ Frank Zappa 感ある現代ジャズだから聽いてくれよ!以上に書くことなんもないな…。 FZ ファンでこのアルバムを知らない人は是非聽いてほしいし、 逆に FZ は知らんけど現代ジャズは好きだからこのアルバムも好きって人は、 FZ に手を出してみてほしい。 いっぱい出ててどれ聽けばいいかわからんといふ問ひには、Dance Me This 聽いとけ!と答へておかう。 たぶん、それが一番現代ジャズっぽい。 古いのなら Chunga's Revenge をどうぞ。 このアルバムから感じる FZ らしさに一番近いのはこの 2 枚だと思ふ。 えっ?! Dance Me This って買へないの??!??!! 早く再プレスしろよ、Universal!!!!  配信さへありゃいいってわけぢゃねーんだぞ。レコードでプレスしてくれたら大喜びします、ぼくが。

Dance Me This

Dance Me This

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